阿武咲休場のあおりで翔猿が繰上げで照ノ
富士と対戦した。翔猿が活躍したのは2020年
九月場所、新入幕のときである。関脇正代と
優勝を争い、千秋楽正代をあわやのところ
まで追い込んだ。
そのときの勢いはないが、照ノ富士が万全で
ないとみるやかく乱相撲で相手に相撲を取ら
せない戦法にでた。だが、照ノ富士は少しも
あわてることなく、最後がっちりつかまえて
極め出した。
2敗玉鷲は遠藤と対戦した。玉鷲はいつも
通り突いて出た。遠藤うまくたぐるとその
まま一気の出足で圧倒した。玉鷲は元気なの
だろうが、勝負は別モノということか。
同じく上位2敗の隆の勝が大関御嵩海と対戦
した。相手が大関なので思い切ったあたりで
いっぺんに寄り切った。隆の勝の底力をみせ
た一番となった。上位でただ一人2敗となっ
た。
先場所組まれなかった正代対阿炎戦が実現
した。相撲は、正代が果敢な攻めで押し出し
た。2勝6敗の正代らしからぬ相撲で完勝
した。気合がちがった。積極的で鋭い攻めが
できれば終盤は面白くなる。
ここまでの上位の星取りは以下である。
・照ノ富士の最終成績はどうなる。
・大関総崩れで現在12勝15敗。最終成績は
どうなる。
・十一月場所・一月場所組まれなかった正代
対照ノ富士、三月場所組まれなかった正代対
御嵩海は実現するか。
・そして優勝は誰に輝くか。
大相撲はこうしたテーマのなか、10日目・
終盤戦へ突入していく。
【特別情報】
大相撲文化 第五号
【販売しているところ】
・国技館の西側通路・正面寄り売店
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