大相撲

■22夏3日目 下がる一方の大関の値打ち

前日1敗した若隆景は遠藤相手に攻め勝って、
上手出し投げでしとめた。若隆景のうまさが
光った一番となった。横綱照ノ富士は霧馬山
相手に抱え込みに出た。霧馬山くい下がるも
照ノ富士まわしをひきつけ、最後切り返しで
決めた。

<若隆景、遠藤を上手出し投げで退ける>
<照ノ富士、霧馬山を切り返す>

2勝7敗。これは何の数字かおわかりだろう
か。大関の3日間の成績である。ひどいを
通り越して絶望的な思いになる。優勝争い
どころではない。大関の値打ちは下落する
一方である。完全に関脇以下に翻弄されて
いる。「星勘定、明日は大関戦だから白星」
になってしまっている。

まず、正代。対戦相手は押し相撲の大栄翔。
押されて後退するともうのこり腰はなくあっ
さり土俵をわった。相撲になっていない。
押し相撲対策が無策である。これでは勝てる
わけがない。初日から3連敗。先場所は初日
から4連敗している。ひ弱な印象を脱する
には猛稽古しかない。それができないなら
名ばかり大関に成り下がるしかない。

<大栄翔の押しに正代完敗>

次に御嶽海である。対戦相手の琴ノ若は大関
に連勝して今日を迎えた。3人目の対戦大関
御嶽海はここで意地をみせて勝ちにいかなけ
ればならない。相撲は前に攻める御嶽海。
肩すかしの琴ノ若。かまわず出る御嶽海。
向こう正面赤房下、御嶽海の体勢が泳ぐなか、
琴ノ若が体勢を土俵の外にでかかりながらの
突き落とし。

勝負は微妙のなか御嶽海にうちわがあがった。
だが、物言いがついて琴ノ若の勝ちとなった。
ただ、勝負はかなり微妙だった。御嶽海は
ツメの甘さと心にゆとりがないため勝負を
危ういものにしている。

<微妙な勝負となった御嶽海対琴ノ若>

最後に貴景勝。高安がかかんに突いて、突き
勝って最後押し倒した。貴景勝に押しの威力
が感じられない。相手に押しの威力が伝わっ
ていない。太りすぎが原因か押しにリズムが
ない。迷走貴景勝に期待はできない。

<押せない貴景勝は高安に完敗>

3大関が千秋楽を迎えて優勝圏内にいること
は考えにくい。それならせめて最近実現して
いない照ノ富士対正代あるいは先場所実現
しなかった正代対御嶽海を早めに組んでしま
うことである。終盤まで温存する意味は失わ
れている。それが大関の現実である。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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