幕内後半で微妙な勝負が二番あった。まず、
貴景勝対豊昇龍戦である。貴景勝、一気に
押して出るが、豊昇龍東土俵で右から投げに
いった。だが、体が傾きながらなので豊昇龍
が下かと思われた。だが貴景勝の体が飛んで
足が土俵の外に先についた。カド番貴景勝は
痛恨の敗戦で2敗となった。
結びは照ノ富士対宇宵戦となった。これまで
長い相撲になったことがあった。照ノ富士は
うるさい宇良に勇んで出たが、宇良右へまわ
り込む。追撃する照ノ富士。向こう正面、
照ノ富士の足が飛び出したのか。正直、行司
の陰で見えにくかった。その行司は宇良に
うちわをあげた。物言いとなった。
照ノ富士はこれまで隆の勝戦、遠藤戦で物言
いの末負けている。NHKのテレビカメラの撮影
者の横のテレビでは照ノ富士の足が飛びでし
たところが目に入った。しかし、実際の勝負
は宇良のかかとが先に出ていたと伊勢ヶ濱
(元旭富士)審判長が説明した。照ノ富士は
危うい勝負をものにした。この1勝は大きい。
攻め急ぐと破綻もでやすい。照ノ富士は切り
替えが求められる。2敗しては、優勝は遠ざ
かる。「横綱の使命は優勝である」と北の湖
は言った。
大関貴景勝・正代が相次いで敗れるなか、
新大関御嶽海は油断できない相手を迎えた。
正代、照ノ富士を倒して勢いがある。だが、
勝負は出る大栄翔の追撃を御嶽海は素早く
突き落としで勝負をつけた。御嶽海は大栄翔
に5連勝中であり、自信があったように思え
た。
3敗正代、2敗貴景勝、前半で対戦させて
もおかしくない。