大相撲

■夏9日目 照ノ富士対高安戦を斬る

2021年5月17日

全勝照ノ富士と2敗高安が9日目に組まれた。
大関対関脇というにはいささか早すぎる取組
である。というのも照ノ富士は残り6番を
平幕3番、大関3番となるからである。ただ、
高安戦は照ノ富士にとって乗り越えなければ
ならない壁である。照ノ富士が昨年(2020年)
七月場所幕内に復帰してから高安に4連敗中
である。優勝2回、優勝同点1回のときで
さえ、高安に負けている。先場所はもろざし
になった高安が右を深くさして照ノ富士を
防戦一方に追い込んでいる。

高安戦5連敗になると不名誉である。照ノ
富士は高安戦にどういう相撲を取るか、それ
がこの一番の見所である。両力士あたって、
高安もろざしをねらうが、照ノ富士どんどん
前に出て高安有利の体勢をつくらせない。
激しい突き合い、押し合いの応酬となる。

<高安のすくい投げをこらえる照ノ富士>

高安、照ノ富士の頭をおさえて右すくい投げ
にいき、照ノ富士はかなり危なかった。だが、
しのいではたきにいくと高安が落ちる、照ノ
富士が土俵外となり、軍配は照ノ富士にあが
った。物言いがついた。だが勝負がついた
瞬間、照ノ富士の目は自信ありげに見えた。
判定は軍配どおり照ノ富士の勝ちとなった。
照ノ富士にとっては1勝以上の大きな勝利と
なった。

<高安をはたき込んだ照ノ富士>

1敗貴景勝は小結大栄翔と対戦した。押し
合いのなかから貴景勝がいなして追撃する
ところを逆に大栄翔にいなされ、向こう正面
につまり、押し出された。貴景勝は痛恨の
2敗目となった。ひょっとしたら千秋楽に
照ノ富士と貴景勝が組まれるのではという
期待は微妙になってきた。

<貴景勝痛恨の2敗目>

大関の受難はその前にもあった。正代が新鋭
豊昇龍のもろざしからの外掛けにくっして
しまった。カド番正代5勝4敗と苦しくなっ
てきた。3大関・2関脇戦を残している。

<初顔に負けた正代>

朝乃山は迷走している。阿武咲相手に青房下
土俵につまる大ピンチ。かろうじて小手投げ
で勝ったにすぎない相撲になった。朝乃山の
残りの対戦相手は3大関・2関脇・御嶽海で
ある。地獄の終盤戦になりそうである。

<なんとか阿武咲を退けた朝乃山>

9日目を終えて全勝照ノ富士、2敗の上位は
貴景勝・御嶽海となった。照ノ富士は10日目
霧馬山と対戦する。

晴れ間のない天気が続きそうです。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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denkouriki

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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