東京はあいにく1日中雨だった。両国に着く
と風が強く、係の方が、幟が倒れるかもしれ
ませんので、離れて歩いてください、と叫ん
でいた。観客は13時に入場。三段目の取組が
始まっていた。時間の経過とともに幕下、
十両へと進行していく。すべての取組はこの
日のクライマックス1敗同士の照ノ富士対
高安戦にむかっているかのように思えた。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/210321八七日目幕内-898-e1616329886288.jpg)
そしてその時はきた。幕内後半戦6番目の
取組照ノ富士と高安の一番がきた。だが、
勝負は立ち上がってすぐについたようなもの
だった。高安が二本ざして右下手は深く、
いい体勢をつくった。右下手でゆさぶりを
かけて照ノ富士を追い込んでいく。最後に
青房下に寄り切った。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/210321八七日目幕内-922-e1616329909917.jpg)
照ノ富士の敗因は脇の甘さにつきる。明生・
阿武咲戦でも二本さされている。この2番
から何も学んでいない。むしろ学んだのは
高安のほうではないか。照ノ富士にはもろ
ざしになれる。なったら腰を落とし、小手
投げを食わないようにしていけば勝てる、と。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/210321八七日目幕内-927-e1616329957434.jpg)
高安はこれで、単独1敗でトップにたった。
優勝を争う照ノ富士を直接対決で勝ったこと
はきわめて大きい。優勝条件の1つである。
しかし場所はまだ7日間残っている。先場所
三役総なめで優勝した大栄翔は平幕の宝富士
と阿武咲に敗れている。高安が優勝を意識
して堅くなったり、相手が思い切った相撲を
取ったりすることが考えられる。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/210321八七日目幕内-932-e1616329974680.jpg)
高安の対戦相手9日目は阿武咲戦である。
このあと対戦が予想される力士は正代、貴景
勝、隆の勝、北勝富士、若隆景、妙義龍あた
りと思われる。高安がこのまま優勝へまい進
するのか。もう一波乱あるのか。場所は後半
戦に突入する。
雨の日の外出は疲れます。
興味深いテーマをこれからもお届けします。