隆の勝は2018年九月場所入幕した。新入幕の
場所は8勝7敗と勝ち越したものの、翌場所
の十一月場所4勝11敗と大敗して十両落ち
した。なお、貴景勝が小結で優勝したのが
2018年の十一月場所であった。このとき隆の
勝は優勝パレードで旗手を務めている。十両
では休場があり、5場所かかって幕内に戻っ
てきた。十両での成績は39勝27敗9休である。
2019年十一月場所の再入幕後は10勝5敗-
7勝8敗と特に目立った活躍はなかった。
ところが再入幕3場所目の2020年三月場所
では12勝3敗と大活躍した。終盤は関脇朝乃
山、実力者御嶽海、関脇正代と対戦して2勝
1敗と善戦した。その結果敢闘賞を受賞した。
三賞初受賞であった。朝乃山は場所後大関に
昇進した。
五月場所は感染症による非常事態宣言で中止
になった。翌七月場所、隆の勝の変身はここ
から始まった。初の上位8勝7敗で勝ち越し
た。横綱白鵬に1敗、大関朝乃山に1敗した。
九月場所、隆の勝は10勝5敗で2桁勝利を
達成した。2横綱は休場、大関朝乃山に1勝
した。正代が場所後大関に昇進した。技術的
には相手にかける圧力が強くなってきた。
十一月場所、隆の勝は関脇に昇進した。この
場所は2横綱が全休、2大関が途中休場、
大関貴景勝は同部屋で対戦がなく、関脇に
いながら大関以上との対戦なしという珍記録
をつくった。2021年一月場所、関脇で9勝
6敗と勝ち越した。2横綱は全休。朝乃山・
正代の2大関に負けたが、堅実な強さを発揮
した。
きたる三月場所隆の勝の三役以上の対戦成績
は以下である。
隆の勝0(××●×××)1白鵬
隆の勝0(初顔合わせ)0鶴竜
隆の勝1(×●●○×●)3朝乃山
隆の勝2(×○○●×●)3正代
隆の勝2(×××○×○)0照ノ富士
隆の勝3(××○○●●)3大栄翔
隆の勝4(×○●○○○)1御嶽海
隆の勝2(××●×○○)1高安
御嶽海・照ノ富士には分がいい。鶴竜とは
対戦があれば初顔になる。輝とは新入幕、
再入幕を通して9場所連続幕内対戦をして
きたが、三月場所対戦がなければ途切れる
ことになる。隆の勝の関脇勝ち越しはどこ
まで続くのか。大関への足固めはできるのか。
新しき実力者を注視していきたい。
雨の日です。
興味深いテーマをこれからもお届けします。