7日目、6戦全勝大栄翔の対戦相手は関脇で
4勝2敗の隆の勝である。ここ3場所上位で
勝ち越し、定着してきた新しき実力者である。
その実力者を相手に大栄翔は破壊力、出足を
伴うスピードが加わって、あっという間に
一直線でもっていった。この一番を見た者は
大栄翔のとてつもない強さに目を奪われた。
大栄翔は全勝だから強いのではない。強い
大栄翔が全勝という結果を残しているので
ある。
これで大栄翔は三役戦をすべて終えた。後の
8番はすべて平幕戦になる。今の大栄翔に
平幕力士は果して太刀打ちできるのだろうか。
平幕力士に立ち合いの変化、けたぐり、とっ
たりなど奇襲をかけるタイプはあまりいない。
大栄翔対平幕に大きな期待はかけにくい。
ただ、力士には気合のらない日や寒さで体調
をくずさないとも限らない。また優勝が近づ
くと意識して固くなることがあり得る。大栄
翔の敵は相手力士ではなく、自分自身かもし
れない。
押し相撲はいいときはいいが、一度歯車が
くるうと勝てなくなる恐れがある。だが、
場所の途中でそれは考えにくい。大栄翔がこ
の日押しの強さを発揮し、相手を寄せ付け
ない相撲を取り切った。まさに強さを証明
した日となった。
疲れを感じる1日でした。
興味深いテーマをこれからもお届けします。