日本相撲協会の2020年度の赤字は55億円なる
見通しだという。年度というからには2020年
4月から2021年3月までである。無観客開催
となった2020年三月場所は入っていないわけ
である。その原因はいうまでもなく、新型
コロナウイルスの影響である。五月場所は
中止になった。七月場所・九月場所は2500人、
十一月場所は5000人の入場制限をした。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/01/土俵の目撃者-e1609465891541.jpg)
筆者は七月場所から十一月場所まで観戦した
が、入場制限をしているにも関らず、けっ
こう空席が目立った。掛け値なしにはいった
のは14日目、千秋楽である。巡業は中止に
なった。その結果が55億円の赤字の見通しで
ある。
しかもここへきて東京の感染者数は1300人を
越えるという異常事態である。さらに感染率
が1.7倍という変異種が出回りだしたという。
ワクチンは3月ごろから始まるといわれて
いるが、国民の3分の2まで行き渡るのは
2022年までかかりそうである。つまり相撲
協会にとって赤字の解消はすぐにやってくる
要素が少ないわけである。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/01/140126千秋楽-1024x373.jpg)
相撲協会の赤字がそのまま次年度に積み重な
っていっては拡大するばかりである。世間
一般ではコロナ禍で職や住む所を失っている
人が増えつつある。相撲協会の体力がどこ
までもつのか。存亡に関ってくることはない
のか。場合によっては人件費に手をつける
などの対策に講じるのか。難しい舵取りに
なりそうである。
謹賀新年。
興味深いテーマをこれからもお届けします。