★優勝争いについて
一人大関貴景勝と大関復帰を目指す照ノ富士
の優勝争いが最高に場所を盛り上げた。やは
り実力者が優勝を争ったほうがベストである。
平幕中位以下で勝ちあがっても、星を幕内
中位・下位であげてきているので、たまたま
の結果に過ぎない。持続はできないし、実力
者でもない。幕内はもともと2つあるといわ
れている。横綱・大関の対戦圏内と対戦圏外
の2つである。今場所は実力者の優勝争いで
よかった。
★優勝した貴景勝に関して
徹底した押しがさえた。それがあるからいな
し、はたきがきいてくる。危なかったのは
変化でまわしを取りにいった霧馬山戦である。
一人残った大関だけに見事責任を果した。
押し相撲はリズムや波があるだけに、それを
克服しなくてはならないのが課題である。
来場所は真価を問われる。
★優勝同点に終わった照ノ富士について
照ノ富士は一段と強くなった。大関復帰を
目指すと広言しているだけに、有言実行と
なっている。相撲は理詰めで、腕を返す、
上手は浅くなどが忠実にできている。うる
さい翔猿にはごぼう抜きにして、かかえて
吊り出してしまった。照ノ富士が優勝争いに
加わると場所は面白くなる。
★取組編成に関して
相変わらず、後手にまわっている。
10日目 1敗志摩ノ海対2敗千代の国
11日目 2敗宝富士対2敗竜電
12日目 1敗志摩ノ海対2敗竜電
平幕なのだから、好成績者同士はもっと早く
対戦できたはずである。その結果、隆の勝対
照ノ富士の取組が消滅してしまった。
★2横綱・2大関が休場したが
まさに看板倒れ。横綱はもう15日間戦い抜く
力はないように見える。年寄株の問題は残る
が、残念ながらもう限界である。休場しても
落ちないのは横綱の特権であるが、横綱の
責任を果せないようでは権利の乱用である。
朝乃山、正代は早々と休場した。一月場所は
ともにカド番だが、8勝、9勝程度ではこの
埋め合わせはできない。
★今場所から5000人開催となったが
土日の1階は入ったが、平日は、13日目以外
はブロックで空いていた。2階イス席は千秋
楽以外点々としていた。国技館でみかけなく
なった顔がある。新型コロナウイルスは相撲
ファンを変えてしまった。今、全国的に感染
者が増加している。地方場所が本当に開催
できるのか。危惧を抱いている。
★三賞について
敢闘賞 志摩ノ海、千代の国
技能賞 照ノ富士
千代の国の敢闘賞は意外だったが、千代の国
がけがからはいあがってきたことを思えば
ヒットだった。照ノ富士は優勝大関貴景勝に
勝ったのだから、殊勲賞も受賞してもおか
しくなかった。殊勲賞は場所を盛り上げた
優勝者ではなく、本来の基準の優勝者を倒し
た者に戻すべきである。
★そのほか気がついた点
取組が始まっているのに人の視線をさえぎる
ように館内を通行、あるいは席につこうと
する方がいる。その結果取組が見られなく
なる。大相撲マナーとして、こういう点こそ
場内アナウンスをして注意を呼びかけていた
だききたい。
★場所の採点は
60点
最後に私製番付を掲載する。これは予想番付
ではない。番付は関脇以下を編成するもの。
基本関脇以下の成績をベースにした。ただし、
大関に勝った星は加えた。横綱・大関と対戦
する、しないではそれほど違うモノなので
ある。霧馬山は3勝9敗、志摩ノ海は11勝
3敗になる。
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興味深いテーマをこれからもお届けします。