正代が大関に昇進したことで3大関となった。
これまで大関の優勝は2017年一月場所の稀勢
の里以降ないと書いてきた。この間21場所が
経過している。関脇が3場所、小結が1場所、
平幕上位が1場所、平幕中位以下が3場所
優勝している。3大関になったことで今度
こそ大関から優勝が出るだろうか。
稀勢の里は大関31場所目の初優勝で翌場所
横綱に昇進している。厳密にいえば横綱の
大関時代の優勝といえる。横綱の大関時代は
横綱に昇進するのだから通常優勝がからんで
いるのはある意味当然である。それでは最高
位大関の大関優勝の最後の優勝はいつで誰
なのか。それを含めて最高位大関の大関優勝
を調べてみた。それが以下である。翌場所の
成績も付記した。
優勝制度は大正15年に始まった。それから
中止になった場所を除くと466場所経過した。
そのうち最高位大関の大関優勝は37場所ある。
これは関脇優勝の29場所よりは多い。だが、
横綱優勝290場所から見ると13%にすぎない。
大関は横綱に次ぐ特別な地位ではあるが、
あまりにも差があり、横綱に対抗できる存在
ではないことがわかる。別の見方をすれば、
名大関クラスはほとんど横綱に昇進している
とも言える。
最高位が大関の大関優勝は魁皇が4回、小錦・
栃東が3回と続いている。最近の最高位大関
の大関優勝は1回の優勝が多い。全勝優勝は
清水川(11勝)、若嶋津、豪栄道の3人で
ある。栃東は「好成績を続けることは本当に
大変なことです」としみじみ語っていた。
最高位大関の大関優勝は、2016年九月場所
優勝の豪栄道が最後である。それから4年半
以上が経過してしまった。
今の3大関貴景勝、朝乃山、正代は横綱の
見通しはたっていない。目指してはいるの
だろうが、一長一短で、決め手に欠ける。
正代は大関としての実績はないが、年齢が
11月で29歳になるのが気になる。ともかく
横綱の休場が多いなか、大関が優勝しなくて
誰が優勝するというのか。3大関の奮闘で、
新たな大関優勝の1ページが書き加えられる
ことを待望する。
ドラフト会議の中継を見ました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。