2敗同士の朝乃山対北勝富士。以前の朝乃山
は突き押しのパワー系に弱かったが、今の
朝乃山はかつての朝乃山ではない。ここ最近
の朝乃山は立ち合いの鋭さ、圧力、速さが
加わりスケールが大きくなった。相撲は北勝
富士を圧倒して寄せ付けなかった。2敗とは
いえ、安定度や強さは他より一枚上手である。
全勝正代といっても、明生、炎鵬、宝富士、
栃ノ心と幕内5枚目以下の力士が4人も入っ
ている。正代の実力は貴景勝、朝乃山、阿炎、
大栄翔、遠藤、妙義龍との対戦で試される
ことになる。7日目は大関豪栄道戦である。
豪栄道はカド番大関として2勝4敗と苦戦
している。正代やや有利かと思った一番は
白熱した。
立ち合い、両者あたり合って豪栄道、正代の
左腕をとって正代の体勢をくずさんとする。
正代こらえて四つにいこうとするが、豪栄道
は土俵をまわり込む。正代ついていき、土俵
に追い込まんとする。正面土俵際の豪栄道。
そのとき豪栄道の右突き落としに正代大きく
泳ぎ、うしろをみせた。豪栄道、ここぞと
ばかり、勝機を逃さず追撃して送り倒した。
豪栄道の必死さが伝わる見ごたえのある一番
になった。
突然変異で強さを発揮する阿炎と横綱・大関
陣最後の砦となった1敗貴景勝が結びの一番
となった。立ち合い貴景勝は頭でいかず、
もろ手突きでいった。阿炎も当然もろ手突き
で両者の腕が交錯した。突き合いから貴景勝
がいなし、阿炎を押し出した。貴景勝の頭脳
戦法であった。
昨年一月場所の玉鷲は3勝2敗から10連勝
して優勝した。戦いはこれからであって1敗