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大関の優勝間隔

九月場所、2横綱が休場したにも関らず、
大関は優勝争いに加われなかった。豪栄道は
10勝、栃ノ心にいたっては負け越しなのだか
ら話にならない。これで大関の優勝なしは
16場所連続となり、継続中である。平成29年
一月場所の大関稀勢の里の優勝以降大関の
優勝はない。大関は横綱に次ぐ地位であり、
協会の看板であり、厚遇を受けている。2場
所連続負け越さない限り降格はない、という
特権もある。それでいて現状は責任を果たせ
ていない。
170122千秋楽パレード 067
<大関で優勝した稀勢の里>

16場所連続大関の優勝なしは、大正15年の
協会認定の優勝制度から2度目である。最初
は昭和45年一月場所、大関北の富士が3回目
の優勝をして横綱昇進を決めて以降である。
横綱大鵬・北の富士・玉の海の優勝プラス
混乱場所が4場所続いて16場所連続大関優勝
なしとなった。記録をストップしたのは大関
琴桜であった。琴桜は次の場所も優勝して
予想に反し、32歳で横綱に昇進した。
それ以上の記録がある。昭和52年五月場所、
大関若三杉(のちの2代目若乃花)が優勝
して以降である。横綱輪島・北の湖・2代目
若乃花・三重ノ海プラス関脇千代の富士が
優勝し、24場所大関優勝なしの最悪記録が
生まれた。記録を止めたのは大関千代の富士
であった。その後千代の富士は横綱に昇進し、
優勝31回、53連勝、初の通算1045勝など数々
の記録を残した。
千代富士B
<千代の富士>

大関の連続優勝の最高数字はどれくらいか。
それは4場所連続優勝である。これが史上
4回ある。最初は昭和29年一月場所からの
4場所である。吉葉山、三根山、栃錦の連続
優勝である。この当時は群雄割拠の時代で
あった。2度目は昭和44年七月場所からの
4場所である。清國、玉乃島、北の富士の
連続優勝である。横綱大鵬に陰りが見え始め
た時期であった。
3度目は平成6年の五月場所からの4場所
である。貴ノ花、武蔵丸、貴ノ花、貴乃花で
ある。貴ノ花は好成績をあげながら、横綱に
昇進できなかった。当時は2場所連続優勝が
横綱昇進の絶対条件であった。最後は2場所
連続全勝優勝で決めた。4度目は平成9年
十一月場所からの4場所である。貴ノ浪、
武蔵丸、3代目若乃花の連続優勝である。
3代目若乃花は横綱に昇進したが、これが
最後の優勝であった。
貴 
<貴乃花>

現在続いている16場所連続大関の優勝なしは、
どういうカタチで終止符をうつのだろうか。
高安か大関に復帰する貴景勝がストップ役に
なるのだろうか。彼らが止めない限り数字は
増えていく一方になる。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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