F1相撲といわれるほどスピード相撲を取った
のが、2代目琴錦(現朝日山親方)である。
技能賞は8回受賞している。これは鶴ヶ嶺の
10回、栃錦の9回についで第3位の受賞回数
である。スピード相撲というと前褌を取って
走った柏戸、左四つ右上手を取ると出足早に
攻めた北の富士があげられるが、見た目の
速さは琴錦のほうが速く感じた。また、立ち
合いは激しかった。舞の海がフェイント気味
の立ち合いをしても、いっこうに気にせず
一気に出て、舞の海を土俵下にまでふっ飛ば
した。大関を狙える素材だったが、惜しくも
及ばなかった。
父子二代にわたる技能力士となったのが栃東
息子である。技能賞受賞回数は7回。6回が
関脇・小結であった。左四つ、前褌を引いて
の出し投げ。四つに組んでのおっつけを得意
とした。このおっつけは後に稀勢の里に伝授
された。相手十分をゆるさない体勢に持ち
込んだり、相手のいやなところを攻めたり
するなど技巧派力士であった。大関に昇進
して技能賞受賞に終止符を打った。
関脇・小結であった。左四つ、前褌を引いて
の出し投げ。四つに組んでのおっつけを得意
とした。このおっつけは後に稀勢の里に伝授
された。相手十分をゆるさない体勢に持ち
込んだり、相手のいやなところを攻めたり
するなど技巧派力士であった。大関に昇進
して技能賞受賞に終止符を打った。
うまい相撲とは自分十分の体勢をつくれる
力士である。そうすることによって、自分が
最も力を発揮することができる。鶴竜のうま
さはそこにある。技能賞受賞は7回である。
技能賞6回受賞までは殊勲賞・敢闘賞の受賞
がない、という珍しさである(その後殊勲賞
を2回受賞)。
2010年七月場所、全勝対決の大関琴欧洲対
前頭6枚目鶴竜戦は鶴竜がうまさを発揮して
琴欧洲を不十分の体勢にして、すくい投げで
勝った。この一番は番狂わせとはいえない。
琴欧洲は意外と投げにもろい面があることと
鶴竜が実力者であることを示した。このとき
鶴竜は5回目の技能賞を獲得している。
技能賞6回の安美錦。ただ、三賞は殊勲賞
4回、敢闘賞2回受賞しているから、技巧派
であるとともに曲者でもあった。安美錦の
得意四つは右四つだが、寄りは意外と少ない。
前褌を取って頭をつけての出し投げを目指し
た相撲だが、結果的に多彩な決まり手になっ
た。
最後に技能賞を5回受賞した力士をあげてみる。
琴ヶ濱
北の洋
鷲羽山
増位山 子
千代の富士
保志(後の北勝海)
旭富士
舞の海
琴光喜
安馬(後の日馬富士)
妙義龍(現役)
台風が心配です。
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よしなに
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