大相撲

幕内横綱・大関対戦圏外の好成績者 昭和部屋別編1

2019年6月7日

昭和部屋別1A
昭和40年一月場所より部屋別総あたり制が
スタートした。この場所平幕下位の若杉山は
12勝3敗で優勝した大関佐田の山は13勝2敗
で1差である。だが、若杉山は前半ですでに
3敗していた。佐田の山は13日目まで1敗
だった。14日目大鵬に敗れ、ここで初めて
1差になった。佐田の山は千秋楽豊山に勝っ
て13勝2敗で優勝を決めた。場所後佐田の山
は横綱に昇進した。

昭和40年五月場所、上位に時津風(元双葉山)
部屋、出羽海(元出羽ノ花)部屋が3人集まっ
たため、対戦圏外だった明武谷が初日から
大関豊山、横綱佐田の山、大関北葉山と対戦
した。3連敗したものの、盛り返して11勝
4敗の好成績をおさめた。
明武谷
<明武谷>

その明武谷が昭和40年九月場所、優勝決定戦
に出場した。このときは横綱・大関戦はなく、
小結北の富士、関脇清國・大豪戦であった。
横綱柏戸、佐田の山と巴戦になったが、柏戸
が3回目の優勝を達成した。

昭和40年十一月場所、前頭6枚目の大豪は
10勝1敗。12日目に9勝2敗の横綱佐田の山
と対戦。敗れるものの翌日11勝1敗の横綱
大鵬と対戦している。これに敗退したものの、
平幕で優勝を争っている力士を上位で優勝を
争っている力士と直接対戦させた画期的な
取組であった。もちろん、横綱・大関リーグ
戦はすべて行われている。
この傾向は翌場所の昭和41年一月場所も続い
た。優勝を争う横綱柏戸と前頭8枚目の玉乃
島が、11勝1敗同士で対戦している。柏戸が
勝ってそのまま1敗を守って14勝1敗で優勝
した。玉乃島も13勝2敗の好成績を残した。
横綱・大関リーグ戦はつつがなく、すべて
行われている。
玉の海2
<玉の海(前名玉乃島)>

昭和41年九月場所、横綱大鵬は初日から13連
勝。新入幕禊鳳は優勝争いに加わることは
なかった。終わってみれば成績は1勝差だっ
た。同様なことが昭和42年五月場所におきた。
大鵬は初日から14連勝で優勝を決めてしまっ
た。平幕長谷川は不調大関北の富士に勝った
ものの13勝でおよばなかった。

昭和42年三月場所は劇的な場所となった。
出羽海部屋から破門独立した九重(元千代の
山)部屋の大関北の冨士が初優勝を成し遂げ
たのだ。そのいきさつは下記をクリックして
いただきたい。

この場所新入幕の陸奥嵐が、1勝2敗から
12連勝した。上位では1敗北の富士、2敗
大鵬の優勝争いで、陸奥嵐は運がよければ
優勝決定戦出場くらいだった。

昭和42年十一月場所の福の花は異例だった。
優勝戦線のトップを走っていた大鵬が13日目
から休場した。そのため、千秋楽の横綱柏戸
の対戦相手に急遽抜擢されたのであった。
勝つことはできなかったが、敢闘賞を受賞
している。

昭和43年三月場所、千秋楽をむかえ、大関
豊山、小結麒麟児(後の大麒麟)、前頭8枚
目若浪が12勝2敗で並んでいた。若浪は横綱・
大関戦はただの一番もない。まず、若浪が
海乃山に勝って決定戦を待つことになった。
ところが、麒麟児、豊山は堅くなったのか、
あいついで敗れ、若浪が優勝というまったく
意外な結果に終わった。
若浪
<若浪>

昭和43年七月場所は優勝を争っている大関
琴櫻と前頭5枚目の陸奥嵐が10勝1敗同士で
対戦している。陸奥嵐は翌日、さらに大関
玉乃島と対戦している。これがなぜ、若浪の
ときに適用されなかったのかと、不可思議に
思った。

今回は労作でした。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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