2年に1回の理事選挙が一月場所後の2月に
おこなわれる。12月に理事を辞任した伊勢ヶ
濱(元旭富士)が早くも立候補を表明して
いる。日馬富士の場合は引退後でも、改めて
引退勧告に相当という判断が下された。伊勢
ヶ濱の場合は辞任だけで処分は実質上なかっ
たわけである。貴乃花の場合は1月4日の
評議員会で処分が決定されることになる。
<伊勢ヶ濱(元旭富士)>
理事を認定するのは評議員である。伊勢ヶ濱、
貴乃花が当選した場合どのような判断をくだ
すのか注目される。
理事は一門の票数に応じて立候補する。テレ
ビのワイドショーでは一門を派閥のような
ものと説明していたが、ちょっと違う。今の
一門は本家、分家の系統が一緒の部屋を中心
にした連合体で理事を輩出するシステムで
ある。二所ノ関一門は高田川部屋以外(親方
の安芸乃島は二所系だが部屋は高砂がルーツ)
分家あるいは分家の分家といった系統を一緒
にする一門である。ここから飛び出したのが
貴乃花一門である。今、他系統の立浪(元旭
豊)部屋を加えた連合となっている。
<錣山(元寺尾)>
錣山(元寺尾)、湊(元湊富士)、立田山
(元豊真将)の3人が時津風一門を離れ、
無所属になった。だが、無所属は初めてでは
ない。一門の意向に逆らって立候補した高田
川(元前の山)の例がある。なお、井筒部屋
のルーツは遠い昔になるが、高砂である。
理事立候補への投票は一門の忠誠心を試すか
のように成り立っている。一門から2人立候
補を出しても一方に13票、もう一人に7票に
ならないよう10票、10票となるようあらかじ
め、決めておくという談合システムである。
およそ自由立候補、自由投票からはかけ離れ
ている。ここに理事選挙の問題点がある。
(この項目続く)
あけましておめでとうございます。
興味深いテーマをこれからもお届けます。
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