大相撲

ライバル差がつくとき 玉の海 北の富士

2017年6月11日

昭和44年、長く続いた大鵬時代は陰りを帯び
てきた。大鵬より後から横綱になった栃ノ海、
佐田の山は先に引退していた。同日横綱に
昇進した柏戸は、昭和43年頃から衰えが目立
ってきた。9勝6敗の成績が多くなってきた。
しかし、柏戸は辞めるに辞められなかった。
後継を託すべき横綱が誕生する気配が、まる
で見えなかった。柏戸は不成績ながら土俵を
務めたが、それさえも限界となり、ついに
昭和44年七月場所引退した。「大鵬関すま
ない」柏戸はそんな言葉を残して土俵を去っ
た。
柏戸!
<柏戸>

柏戸が引退した場所では、新大関の清国が
初優勝して、いちやく横綱候補となった。
「清国一人に甘い汁を吸わせておけるか」。
そう言って燃える男がいた。大関北の富士で
あった。北の富士は燃える要素があると強い。
出羽海部屋から破門独立した元千代の山と
行動をともにした。その直後の場所で予想外
の初優勝を成し遂げた。杉山桂四郎氏はそん
な北の富士を循環気質と称した。

昭和45年一月場所後、燃える北の富士とこれ
まで横綱を見送られていた玉乃島が同日横綱
に昇進した。北の富士が12勝-13勝優勝-
13勝優勝と連続優勝で横綱に昇進したのに
比べ、玉乃島は13勝優勝-10勝-13勝優勝
同点とやや甘い昇進であった。横綱になって
も北の富士と玉乃島改め玉の海の間で差が
ついた。北の富士が横綱で13勝-14勝優勝-
13勝優勝だったのに比べ、玉の海は13勝-
12勝-9勝と優勝できなかった。特に9勝に
終わったときは、こんな横綱があるか、と
まで言われた。
北の富士!
<北の富士>

しかし、ここから玉の海の逆転が始まる。
14勝優勝-14勝優勝-14勝-14勝優勝と抜群
の安定感を示した。対して北の富士は11勝-
11勝-11勝-11勝とすべて11勝でイレブン
横綱と言われた。玉の海は腰で取る相撲で
あり、北の富士はスピードで取る相撲であっ
た。その後北の富士は15勝優勝-8勝-15勝
優勝と優勝回数は北の富士が先行した。玉の
海は13勝-15勝優勝-12勝と安定感は玉の海
がはるかに上回った。

だが、玉の海は昭和46年九月場所を最後に
再び土俵にあがることはなかった。玉の海は
ある病にかかっていた。それも早く治療して
いれば悲劇は訪れなかったろうに、と悔やま
れる。玉の海は虫垂炎を患っていた。玉の海
は持ち前の責任感から切らずに注射で散らし
ていた。それが夏の巡業、九月の本場所と
長期に渡っていた。
玉の海!
<玉の海>

場所が終われば今度こそ手術のはずが、そう
はいかなかった。運が悪いことに一門の大先
輩でもあり、稽古をつけてもらった大鵬の
引退相撲が10月2日に控えていた。大鵬最後
の土俵入りの太刀持ちを務めなければならな
かった。結局玉の海が入院したのは10月4日
であり、手術は6日になった。虫垂炎の手術
だから大事にはいたらないと誰しも思った。

だが、それから5日後の10月11日、様態は
急変した。思いがけず、右肺動脈幹に発生
した血栓症が原因で横綱玉の海は帰らぬ人と
なった。あまりにも惜しい。玉の海の死は、
すべての人から惜しまれた。そして玉の海の
死は相撲界にとってとてつもなく大きな損失
となった。

中学生棋士藤井四段の扇子が即完売、
とはすごすぎます。

興味深いテーマをこれからもお届けます。
マーク2カ所をクリックして支援してください。

よしなに
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほんブログ村 格闘技ブログ 相撲・大相撲へ
にほんブログ村 

相撲 ブログランキングへ 

↑↑↑↑↑↑↑↑↑       

当サイトはブログランキングに参加しています、どうか応援をお願いいたします!

 

当サイトはブログランキングに参加しています、どうか応援をお願いいたします!

【ブログランキング】で、土俵の目撃者を応援して頂けるかたは↓をクリック


【日本ブログ村】で、土俵の目撃者を応援して頂けるかたは↓をクリック
にほんブログ村 格闘技ブログ 相撲・大相撲へ
にほんブログ村
  • この記事を書いた人
denkouriki

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

-大相撲

Copyright© 土俵の目撃者(毎日更新) , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.