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春日山論争

新番付の発表とともに知らされたことがある。
それは元濱錦の春日山が年寄名跡証書を示せ
なかったことである。来年の1月16日までに
株の保持者元春日富士との和解協議が成立し
なければ退職するというのである。一審では
元濱錦が元春日富士に1億7160万円支払えと
いう判決が出ている。ただし、協会の規約で
売買は禁止されている。
160509二日目幕内 426
<年寄株の証書に揺れる元濱錦の
春日山> 

これまでこの問題は何度か書いてきた。しか

し、筆者と相撲好きの長老との論争の細かい
やり取りは触れてこなかった。この機会に
改めて書いてみる。10月当時のいきさつは
こうだ。春日山部屋は元濱錦の春日山の師匠
剥奪で消滅した。それとともに追手風部屋に
移籍することをよしとしない力士が12人引退
した。この結果を納得していない長老がいた。
長老「おれはX(春日山部屋のある力士)に
お前の身分は何だ、と聞いたのだよ」
筆者「身分は協会員では」
長老「まず、身分の保全をはかれとXに言っ
たよ」
筆者「そうなると裁判しかないが、最終判決
が出るまで土俵にはあがれないことになる」
長老「力士を辞めるという選択は、安易で
楽な方法だよ」
筆者「裁判の年数がかかれば力士生命にかか
わる」
長老「自分の身を自分で保全できないでどう
する」
筆者「理事会の決定を裁判で覆すだけの材料
がなければ、勝てる保障はない。裁判費用や
裁判中の生活費を考えればことはそう簡単
ではない」
110528春日王引退相撲 1171
<株の保持者元春日富士>
 
長老「協会を辞めた人間(=元春日富士 平
成24年9月協会の人間との不倫が原因で退職)
がなぜ年寄株を保有できるのか。おかしい
ではないか。おかしなことに流されていい
わけがない」
筆者「確かにそうした点はあるが、裁判を
するのはデメリットのほうが多すぎる」
こちらは静かに話しているが、長老の激高は
止まらなかった。過去に蒼国来の八百長裁判
があったが、あれは協会が控訴しなかったと
いう条件がつく。それでも2年かかっている。
その間給料はなく、稽古もできなかった。
また、蒼国来復帰の署名を集めた熱心な方々
がバックいた、という背景も見逃せない。
130427蒼国来復帰祝い 050
<裁判で復帰した蒼国来>
 
12月23日、引退した元春日山部屋の力士の
断髪式とパーティがおこなわれた。長老は参加
しなかったが、Xに記念品を贈ったという。
本日BSで名勝負列伝が放送されます。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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