土俵の目撃者は写真にこだわってきた。その理由は次の
ような事情からである。かつてスポーツ雑誌の会社が傾き、
優秀な社員がリストラにあった。そのなかから有志が集ま
って新しい出版社をつくった。そこで、競合誌が少ないプロ
レス・ボクシングを創刊することになった。雑誌「ゴング」の
誕生である。
しかし、写真も資料もないゼロからのスタートであった。それ
ゆえ、写真の貴重さ重要さに気付かされたわけである。もっ
とも、この話は何十年もたって、初めて明かされたエピソード
である。
相撲写真は相撲仲間に進呈したりもする。小さな世界に
押し込めるのは、好きではないので、A4版にして渡し
ている。そのなかに1枚で2度楽しめる組みあわせ写真
にすることがある。これから組み合わせ写真を紹介する。
まず、華麗なる横綱の土俵入りである。それも太刀山型と梅
ヶ谷型がそろいやすい時代であった。
<上朝青龍 下白鵬>
<上日馬富士 下鶴竜>
次に力士と切り離せない手形と関取の組み合わせである。
<琴欧洲>
<日馬富士>
様々な表情をとらえた4点を組み合わせた写真。
<鶴竜>
<勢>
勝負を別な角度でとらえたものもある。
<白鵬対把瑠都>
<鶴竜対豪栄道>
力士の幕下以下の時代と現代を比較。時の流れを感じることができる。
<栃ノ心>
<照ノ富士>
関取の化粧まわし違いの土俵入り。玉鷲の真ん中がのぼり
なのは分けがある。のぼりの製作依頼者からのぼりを撮っ
てくれと頼まれたのだが、のぼりだけでは寂しいのでこう
いう形をとった。
<宇良>
<玉鷲>
組み合わせ写真は手間はかかるが、受け取った方の喜び
はいつもと別表情である。それだけに、がんばってこれから
も制作していきたい。
6月も残りわずか。
興味深いテーマをこれからも届けます。
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よしなに
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