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稀勢の里の大関時代を読み解く

七月場所の最大の注目は、稀勢の里が横綱昇進がなるか
である。横綱昇進には優勝は不可欠である。佐田の山が
13勝-13勝-13勝優勝で横綱に昇進した。稀勢の里は
第2の佐田の山になれるのか。まず、大関稀勢の里の年
間成績をみてみよう。
きせ1A
今年をのぞけば、稀勢の里は大関2年目が最もよく、ここ
2年間は上昇傾向はみられていなかった。今年は直近2
場所限定だが、精神的もろさは陰を潜め、強さを前面に
出してきている。稀勢の里が15日制以降の最強の大関
であることは、これまで書いてきた。それでは稀勢の里の
大関時代は、横綱の大関時代と比較してどうなのか。15
日制以降、横綱では千代の山以降の大関時代と稀勢の
里を比較したのが、以下である。
きせ2A
大関在位場所27場所(七月場所で28場所)は横綱の大関
時代では、32人中27位である。後ろには29場所在位の3
代目若乃花、32場所在位の武蔵丸、琴桜がいるだけであ
る。勝率は25位である。これは、現役横綱の日馬富士・鶴
竜よりいい。その下に相撲解説者の北の富士さんの名が
見える。大関時代の勝率が下位の力士は、ワンチャンスを
ものにして横綱になった力士が多い
160520十三日目幕内 868
<平成28年五月場所 決戦前の稀勢の里>
 
ここに稀勢の里の生きる道がある。総理大臣を目指して
いた政治家は「代議士になって総理大臣になりたくない
者がいるかね」という談話を残している。琴桜は、「横綱
になっても短命だよ」という声に対して「それでもなりたい」
と言ったという。なるほど横綱及び最高位とはそういう
ものか。
稀勢の里の横綱昇進は、優勝が条件になる。それも白鵬
を倒しての優勝である。白鵬の連勝を63.43でストップ
したのは稀勢の里である。あの相撲にこそ、白鵬打倒の
ヒントがある。組まず、突き押しで攻め立てるのである。
もし、稀勢の里が横綱に昇進すれば遅れて来た英雄とい
える。
きせ3Aきせ3B
<平成22年十一月場所 白鵬の連勝を63でストップした稀勢の里>

6月梅雨の季節でも関東は水不足
興味深いテーマをこれからも届けます。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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