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五月場所総評

★優勝争いについて
白鵬と稀勢の里のマッチレースとなり、最高に盛り上が
った。予想以上に盛り上がったのは、稀勢の里の健闘が
大きい。12日目まで無傷で突っ走るとは考えられなかっ
た。稀勢の里の技術面より、落ち着いた精神面の影響が
大きかった。
160520十三日目幕内 886
<白鵬、稀勢の里全勝で激突 13日目>
 
★白鵬が全勝で優勝
白鵬は危なげなく、充実した相撲内容だった。12勝同士
の白鵬対稀勢の里戦は、白鵬のほうが何枚も上をという
ことをまざまざと見せ付けられた相撲だった。この直接対
決を制したことが、優勝につながった。
160522千秋楽幕内表彰 717
<白鵬、37回目の優勝>
 
★白鵬は何回優勝するか
以前42回の予想をしたが、40回は射程内に入ってきた。
白鵬の優勝をおびやかす存在がいない。大鵬のときは
北の富士・玉の海が台頭していた。白鵬は、さらに上乗せ
していく可能性がある。
160522千秋楽挨拶パレード 058
<優勝パレード 旗手石浦>
 
★稀勢の里の横綱について
横綱はチャンピオンではない。チャンピオン同様の成績
を何度もして、始めてなれるものである。「五月場所3横
綱を倒して優勝すれば横綱」発言は、あまりにも横綱を
耐えられない軽い存在にしている。筆者の持論は以下で
ある。横綱は時代を築けるほどの品格力量が抜群である
こと。5場所間に優勝3回60勝以上の成績で初めて審議
対象になる。弱い横綱・物足りない横綱はいらない。
160520十三日目幕内 845
<13勝をあげた稀勢の里>
 
★他の横綱・大関について
鶴竜・日馬富士は今年に入って、優勝を争えない情けな
い状態が続いている。横綱の自覚と責任、それを裏付け
る稽古はしているのか、疑問である。琴奨菊は優勝以前
に戻った。宝富士・妙義龍の立ち合いの変化に対応でき
ないのは、琴奨菊の立ち合いに欠陥があるとしか思えな
い。豪栄道の相撲に悲惨さはなくなったが、結局10勝に
は届かなかった。2勝に終わった照ノ富士に、大関の力
はもうない。これは仮に途中休場したとしても変わらない
評価である。健康上の理由をいくらあげても相手には勝
てない。
★三賞について
御嶽海が敢闘賞、栃ノ心が技能賞を受賞した。技能賞は
吊りが認められたとのことだが、今の重量級相撲では吊
り出しはめったに見られなくなった。吊り出しのセオリーを
ご存じだろうか。それは吊ったら横に歩く、横吊りである。
外掛けの反撃をくいにくいからである。
160509二日目十両幕下以下 582
<新十両宇良>
 
★他に目についた力士は
横綱・大関と全員と対戦して勝ち越したのは、小結魁聖
ただ一人だった。これは賞賛に値する。内訳は横綱・大
関に1勝6敗。関脇以下に7勝1敗だった。十両では宇
良が注目と歓声を集めた。そして面白い相撲をとる。土
俵際の逆転相撲もあった。新十両の佐藤も健闘して、
優勝争いをした。十両が久々に活気付いた。
★五月場所を採点すると
ズバリ、77点

五月場所終了
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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