大相撲

この10年の優勝物語3

2016年2月23日

日馬富士と鶴竜は、白鵬時代の陰に隠れた感がしなくも
ない。ともに共通点がある。最初の優勝のチャンスは関
脇時代で、優勝決定戦で白鵬に敗れていることである。
それから3場所後に日馬富士は初優勝し、鶴竜は13場所
後に初優勝した。現在日馬富士は7回、鶴竜は2回優勝
している。

20120722千秋楽表彰 474
<優勝パレード 安美錦 日馬富士>

日馬富士は大関に昇進しても、初優勝しても1ケタ勝利
か10勝がせいぜいだった。これは2度目の優勝も大差な
かった。つまり日馬富士は単発で優勝しても、持続性が
なかった。大関にありがちなパターンであった。日馬富士
はこれが限界かと思った。ところが3度目の優勝、4度目
の優勝は超人的な想像もできない優勝だった。

大関21場所目の平成24年の七月場所、日馬富士は初日か
ら快調に走って14連勝。前場所8勝で終わっただけに予
想以上の快進撃である。しかし、日馬富士の前に巨大な
壁があった。ここまで22回の優勝を達成している横綱白
鵬である。こちらも初日から好調に14連勝と、これ以上
ない成績で千秋楽を迎えた。

20120722千秋楽幕内 1179
<平成24年の七月場所千秋楽 白鵬と日馬富士の立ち合い>

日馬富士は本来なら4番目の大関で、千秋楽一人横綱の
白鵬と対戦する立場にはない。しかし、取組編成は優勝
を争う両力士をあえて千秋楽にぶつけた。その結果横綱
と大関による千秋楽の全勝同士の決戦という史上初の出
来事となった。

20120722千秋楽幕内 1207
<平成24年の七月場所千秋楽 日馬富士が
白鵬を寄り切って全勝決戦を制す>

勝負は右四つ、日馬富士終始白鵬に上手を与えない絶好
の体勢をつくる。気をみて一気に寄り立て初の全勝優勝
を達成した。第一人者の白鵬さえ寄せ付けなかった日馬
富士の全勝は、まさに神がかり的だった。日馬富士は、
翌場所も全勝優勝し、貴乃花以来の2場所連続全勝優勝
で横綱を手中にした。

20120722千秋楽表彰 042
<賜杯を北の湖理事長から受ける日馬富士>

鶴竜も日馬富士同様、大関昇進後は1ケタ勝利が多かっ
た。大関昇進は10勝-9勝-10勝-10勝-13勝だから、
1度の13勝だけを生かして昇進した節がある。こうした
流れから優勝、まして横綱は想像しにくかった。元来、
鶴竜は闘志を全面的に出すタイプではない。鋭さ、圧倒
的という取り口でもない。そんな鶴竜にチャンスがめぐっ
てきた。

平成26年の一月場所、初日隠岐の海に負けたあと、13連
勝したのである。このとき、横綱日馬富士は全休で、白鵬
が一人横綱の状態であった。鶴竜は2番目の大関で、本
来なら千秋楽は白鵬戦ではない。だが、優勝争いの観点
から白鵬対鶴竜戦は千秋楽に組まれた。本割で鶴竜は、
もろ差しからの寄りで決定戦にもち込んだ。だが、それが
精一杯であった。

140320十二日目幕内 1073
<平成26年三月場所12日目 鶴竜、日馬富士相手に
先手をとる>

チャンスは翌三月場所再びやってきた。鶴竜は序盤で先
場所同様隠岐の海に負けた。負けて覚える相撲かなとは
いかなかった。しかし、負けを最小限度にくい止めて、終
盤の横綱決戦を迎えた。12日目まず、全勝の日馬富士
と対戦した。立ち合い、鶴竜は右から日馬富士を突き落
とすように体勢をくずすと、そのまま後ろから攻め立て、
日馬富士が向き直らんとしたが、すでに土俵際で、勝負
あった。日馬富士は鶴竜戦後連敗して、優勝争いから1
歩後退した。

140322十四日目幕内 1126
<平成26年三月場所14日目鶴竜、白鵬を
寄り切る>

そして14日目最大の山場、1敗同士で白鵬と激突した。
鶴竜突っ張って出る。白鵬四つにいく。組み手争いとな
り、鶴竜きらって突き立てる。右四つになるが、鶴竜くい
下がっていい体勢をつくる。鶴竜引き付けて寄る。寄り
立て大一番をものにした。鶴竜は初優勝で横綱に昇進
した。ワンチャンスを生かし、初優勝後に横綱に昇進す
るという幸運をつかんだ。
140323千秋楽表彰 050
<賜杯を北の湖理事長より受ける鶴竜>

月も下旬になり、改めていいテーマを書いていきます。

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  • この記事を書いた人
denkouriki

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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