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一月場所の新たな見どころ

明日10日から初日が始まる。ついにか、とうとうかは
人によって異なる。筆者はやり残していることがあるの
で、どちらかというと後者である。だが、スイッチを切り
かえ、明日からの初日にそなえる。そこで一月場所は
どうなるか。これまで横綱・大関に関しては、ほぼ触れ
てきた。ここでは関脇以下について述べてみたい。
昨年1年間横綱・大関とフルに対戦した力士は栃煌山・
栃ノ心・逸ノ城の3人しかいない。実力者であることは
間違いない。最強は栃煌山である。1年間の成績は琴
奨菊(50勝)・豪栄道(48勝)を上まわる51勝である。栃
煌山の大関はあるか。それは簡単ではない。まず、栃煌
山はまだまだ成長できる余地があるわけではないこと。
次に星が足りない。大関になっても弱い大関で終わる恐
れがある。もっとも大関といっても、昭和以降の大関史
は弱さの歴史である。名大関は清水川一人である。栃
煌山はまず、強豪関脇として優勝候補から勝利すること
を期待する。
160109初日前日 005
<栃煌山 後ろは栃ノ心>
 
栃ノ心は九月場所小結で10勝をあげながら、関脇に昇進
できなかった不運があった。そうかと思えば十一月場所
小結で7勝と負け越しながら、東から西にまわっただけと
いうやや幸運があった。栃ノ心はケガで休場して、幕下ま
で落ちた。だが、そこから幕下優勝2回、十両優勝2回と
連続4場所優勝して復活した。復活してからのほうが、力
強くなってきた。しかし、白鵬には1度も勝っていない。20
戦全敗である。これを打破することが最重要課題である。
栃ノ心の見どころはそこにある。
160109初日前日 061
<嘉風と栃ノ心>
 
三役で注目されるのは関脇の嘉風である。ここ2場所は
横綱・大関との対戦はどうなるかという興味をもたせる
力士に急変した。問題は今場所である。嘉風のスピード
とかく乱でスキをつく取り口が正念場を迎える。対戦相
手の研究が進むか。嘉風がそれを上まわる取り口を見せ
るか。このぶつかりあいが見どころである。
連続敢闘賞受賞の勢が小結に復帰した。ここ2場所は好
調であったが、横綱・大関フル対戦で勝ちこせるか。昨年
は2勝13敗、1勝14敗と大敗だった。幕内力士は入幕が
第一段階。横綱・大関とフル対戦するのが第二段階。横
綱・大関とフル対戦して勝ちこすのが第三段階である。勢
はまだ第二段階の力士である。勝ち越すためには横綱・
大関戦で3勝4敗の場合、関脇以下に5勝3敗が必要に
なる。困難はともなうが、現状を突破していただきたい。
160109初日前日 028
<勢>
 
さあ、15日間の戦いが始まらんとしている。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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