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今年の土俵の目撃者を振り返って

今年も残すところ2日強となった。振り返れば土俵の目
撃者は様々なテーマに取り組んできた。10月には3回に
わたって「無念!玉の海}を書いた。腰で取る相撲で抜
群の安定感を誇った玉の海が、27歳という若さで帰らぬ
人となったときの衝撃・悲しみは一生忘れられないくらい
脳裏に刻まれるできごとだった。そんな思いを綴らずに
はいられなかった。幸い反響はあったようで、今でも読ま
れているようだ。
玉の海2
<非売品 玉の海記念写真集 玉の海東京後援会刊行より>
 
「出羽海の系統」は17回という長きになった。出羽海の
ルーツをどこにもっていくか。歴史が古くなればなるほ
どどこまで触れるのが適当か難しかった。三河島事件・
春秋園事件という大きな事件も触れざるを得なかった。
今の方はピンとこないかもしれないが、出羽海には分家
独立は許さないという不文律があった。鉄の掟であった。
そんななか、自分が出羽海になる可能性をつぶされた元
千代の山の九重が独立に踏み切った。実は出羽海の系
統で最も書きたかったのは、九重の破門独立であり、元
千代の山についていった大関北の富士が、独立直後の
場所で劇的な初優勝を飾ったことである。このできごとで
相撲はドラマ、土俵は人生の縮図と最も実感したときであ
った。
北の富士優勝
<北の富士初優勝を報じる大相撲 読売新聞社刊>
 
記録の面では「白鵬が驚異的なスピードで迫る通算勝利
数」が長きにわたって読まれ続けている。意外と思うかも
しれないが、実は魁皇が平成23年七月場所で、通算最多
勝の1047勝をあげたとき、白鵬はいつかこの記録を抜く
ことを予感した。よほどのアクシデントがない限り、実現性
は高まっている。現在白鵬は通算946勝である。
幕内勝利は852勝で魁皇の879勝は射程内である。横綱勝
利は658勝で北の湖の670勝を抜くのは時間の問題である。
151119十二日目幕内 173
<白鵬>
 
記録の面で苦労したのは「横綱の休場率」である。明治
末から平成まで横綱は53人である。50人を超えると簡単
に済む量ではない。しかも53人すべて何度も数字を見直
した。作業は難航したが、横綱の休場率を出す意味合い
は大きかったと思う。、
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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