大相撲

ビデオ採用46年半 未だ実現していないこと

2015年12月6日

いまやプロ野球のアウトかセーフか、ホームランかファ
ールかをビデオで確認するのが、当たり前の時代になっ
た。大相撲は他のスポーツに先駆けてビデオを採用して
きた。昭和44年五月場所からである。今年で46年半が
経過した。半世紀近くになる。しかし、そのきっかけは同
年三月場所、大鵬の連勝記録が誤審でストップされたこ
とにある。この場所は44連勝の大鵬がどこまで連勝記録
をのばすか。これが最大の見どころであった。それが誤
審でストップするという、あってはならないことがおこった
のである。

三月場所2日目、大鵬は押しの戸田(後の羽黒岩)と対
戦した。戸田は先手を取って、大鵬を押し込んだ。大鵬
は東土俵から正面へまわり込む。戸田は追撃するが、足
が土俵を出た。その後大鵬が正面へ腰から落ちていった。
軍配は大鵬。控えの高鉄山も戸田の足が出たと主張。だ
が、審判は戸田の勝ちを主張。これによって世紀の誤審
で連勝記録が止まるという相撲史上類のない汚点が生ま
れることになった。当時の審判は一門の利益代表的存在
で、一門の力士のために物言いをつけることがしばしば
あった。
誤審
<写真採用を報じる大相撲誌(読売新聞社刊)>
 
ビデオ採用にあたって、NHKの映像を参考にすること
になった。これが、現在まで続いている。しかし、NHK
の映像は上から撮っている。そのため、土俵に水平の
位置から撮った映像が必要であるという主張は昭和
44年当時からあった。これがビデオ採用46年半未だ
実現していないことであり、必要なことである。これは
協会が独力でやろうと思えば、できるのではないだろ
うか。
150123十三日目幕内 1055
<2015年一月場所 白鵬対稀勢の里戦で物言い>
 
もうひとつ気になることがある。それはビデオの位置
づけである。ビデオはあくまで「参考」なのである。勝負
審判の目が最終決定なのである。しかし、人間の目は
機械を超えられない。弾丸の動きを追えない。飲み物
に落ちる水滴が描く図形をとらえられないのである。今
は1万分の1のスロー再生カメラさえある時代である。
勝負をより厳格に厳密にとらえるためにはビデオ判定
にも進化が必要である。
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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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