大相撲

学生相撲考

2015年12月2日

大相撲は外国出身力士と学生出身力士が花盛りである。
十一月場所の番付によると幕内力士は42人である。その
うち外国出身力士が16人、学生相撲出身が10人である。
学生といってもここでは大学相撲出身者を意味する。高
校相撲でも明大中野、明徳、城北、栄など名門が増えて
きているが、ここでは触れない。

大学の内訳は近大=宝富士・徳勝龍・誉富士、日体大=
嘉風・妙義龍・千代大龍、日大=遠藤、中央大=豪風、
東洋大=御嶽海、駒沢=松鳳山となる。外国出身力士に
は数でも質でも及ばないが、それでも10人は幕内の約24
%にあたる。十両には日大=英乃海・常幸龍・里山・天
鎧鵬・明瀬山・石浦、農大=正代、専修大=大道、朝日
大=徳真鵬が控えている。その反面、幕下以下で苦戦し
ている学生相撲出身者もいる。
151117十日目幕内 048
<新入幕の御嶽海>
 
学生相撲出身者は多いが、どうも頭打ちの印象がないで
もない。ある領域にくると、それ以上の成長が見通せな
くなるのだ。昭和48年七月場所、輪島(日大)が横綱に
なって以来学生出身の横綱は誕生していない。

輪島は学生横綱を2度取って角界入りした。ただ、輪島
は少年のころから相撲を取っていたので、キャリアは長
い。相撲の申し子であり、鍛錬期間は半端でない。実は
輪島にも相撲はできあがっている。胸板が薄いといった
声はあった。しかも輪島はそつのない取り口の相撲を変
えることなく、地力をあげていったまれなタイプであった。
それと勝ちにもっていく過程がうまかった。さらに輪島は
一流好みであった。このあたりに輪島が横綱になれた要
因がある。
輪島
<ざんばら時代の輪島>
 
ちなみに大関に昇進したのは、豊山(前名内田)、朝潮
(前名長岡)、出島、雅山、武双山、琴光喜である。

学生相撲というと中退は別として、大学を卒業すると22
歳か23歳である。この年齢に達する前に北の湖、大鵬は
横綱になっていた。学生の稽古は学業のかたわらである。
だが、プロは違う。当然ながらプロの稽古をする。

学生相撲の出世はプロに入いって、どういう稽古をする
かだ。年齢的に期待がもてるのは御嶽海、正代である。
幕内は新入幕が第一段階、横綱・大関とフル対戦するの
が第二段階、横綱・大関とフル対戦して勝ちこすのが、
第三段階である。遠藤は第三段階までいっていない(遠
藤だけではないが)。御嶽海、正代の将来は、第三段階
まで時間がかかるか、否かにかかっている。幕下では芝、
宇良、大輝などが浮上してきている。
151122千秋楽十両幕下以下 921
<十一月場所十両優勝した正代>
 
彼らは大関以上の地位を獲得できるか。それはプロの稽
古にどれだけ打ち込むかにかかっている。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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