これまで白鵬の優勝回数、連勝、横綱通算勝利数、幕内
通算勝利数、入門以来の通算勝利数、休場率などに触れ
てきた。こうした偉大な記録は目につきやすいし、認識
されやすい。そこで、今回は意外と知られていない(?)
白鵬について触れてみたい。
通算勝利数、入門以来の通算勝利数、休場率などに触れ
てきた。こうした偉大な記録は目につきやすいし、認識
されやすい。そこで、今回は意外と知られていない(?)
白鵬について触れてみたい。
★デビュー戦負け越し
白鵬は序ノ口でいきなり3勝4敗と負け越した。最初か
らつまづいたわけである。といって、その後の出世をみ
るとけして弱かったとはいいがたい。ちなみに横綱がデ
ビュー戦で負け越したのは、昭和以降の横綱でいうと、
常ノ花、吉葉山、初代若乃花、北の富士と4人いる。北
の富士はいきなり序二段からスタートしたので、ほかと
は事情が異なるかもしれない。
★優勝、殊勲・敢闘・技能賞すべて受賞した横綱
白鵬が最初に受賞したのは2004年五月場所、新入幕の
ときの敢闘賞である。その年の十一月場所優勝した横綱
朝青龍を倒して殊勲賞を受賞。その翌場所の2005年一
月場所技能賞を受賞した。初優勝は2006年五月場所、
ときの敢闘賞である。その年の十一月場所優勝した横綱
朝青龍を倒して殊勲賞を受賞。その翌場所の2005年一
月場所技能賞を受賞した。初優勝は2006年五月場所、
雅山との優勝決定戦の末達成した。
優勝、殊勲・敢闘・技能賞すべて受賞した横綱は、初代
若乃花、柏戸、佐田の山、北の富士、三重ノ海、千代の
富士、北勝海、貴乃花、武蔵丸と白鵬を含め、10人いる。
栃錦は敢闘賞がなく、大鵬は殊勲賞がない。北の湖・朝
青龍は技能賞がない。
<朝青龍と睨み合う白鵬>
★朝青龍と一触即発
2008年五月場所千秋楽、事件は起こった。優勝は琴欧洲
に決定した結びの一番は朝青龍対白鵬戦。朝青龍が白鵬
をはたき込んで勝負あったと思われたが、朝青龍にダメ
を押した。そのため、白鵬が憮然として肩をぶつけた。
両者土俵の真ん中で睨み合いとなった。横綱にあるまじ
き行為だった。
★土俵入りを間違えた
2010年一月場所初日、白鵬の横綱の土俵入りが、せり上
がりという一番の見せ場をやることなく、土俵入りを終
えてしまった。支度部屋で記者にその点を指摘されると
「気がついた?」と一言。白鵬、珍事の土俵入りも相撲
は鶴竜を圧倒して万全だった。
★対戦成績で負け越した相手がいる
白鵬と対戦して、負け越した相手がいるのか、と思われ
がちである。朝青龍には本割で13勝12敗だが、優勝決定
戦を含めると、14勝15敗となる。だが、それとは別に白
鵬が入幕した場所に金開山に負け、翌場所豊桜に負けて
いる。対戦はこの一番のみ。いわば勝ち逃げ(?)のカ
タチになっている。勝ち越しているが、若の里には初顔
から6連敗している。
大鵬が入幕2場所目、3場所目に福田山に負け、対戦成
績2敗で終わっている。そのうちの一番は微妙だったが、
星取り表では大鵬は福田山に勝てないまま終わっている。
★短期限定、黄金のまわし
黄金のまわしで活躍し、優勝14回を達成した輪島。その
輪島に並ぶ14回目の優勝を決めた白鵬。2010年五月場所
の14日目と千秋楽は輪島にあやかり、黄金のまわしで登
場した。優勝を決めたあとも気を抜かず、全勝優勝を達
成した。
<白鵬、黄金のまわし>
★よその一門の親方が形式師匠に
元金親の熊ヶ谷親方がマネージャー暴行事件で逮捕され
たとき、前の白鵬の師匠と紹介したメディアがあった。
元金親は白鵬の本当の師匠ではない。なぜそんなことに
なってしまったか。このことは以前に書いたが、メディ
アの伝え方は誤解を招くので改めて取り上げた。詳細は
以下をクリックしてご覧いただきたい。
かつて宮城野部屋にあったいびつな形
★各クラスからの陥落が1度もない?白鵬惜しくもならず
序ノ口←序二段←三段目←幕下←十両←幕内←小結←関
脇←大関のいずれにも降格したことが1度もなければす
ごいことである。負け越しても各クラス内に留まった場
合は有効である(ただし、三役からの転落は陥落扱いと
する)。こうした例は昭和の横綱以降では常ノ花、武蔵
山、羽黒山、安芸ノ海、東富士、鏡里、吉葉山、大鵬、
柏戸、佐田の山、輪島(幕下付出し)、武蔵丸と12人い
る。白鵬はどうか。惜しくも、関脇で途中休場し、関脇
から平幕に陥落している。痛恨の途中休場だった。
知られざる白鵬、あなたも見つけてみてはいかが。
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