大相撲

四股名あれこれ

2015年10月22日

四股名にはいくつかのパターンがある。
■自然
○○山(やま・ざん)
○○富士
○○嶽(岳だけ・がく)
○○峰(嶺)
○○海(うみ・かい)
○○浪(波)
○○洋(灘)
○○浜(濱)
○○潮(汐)
○○潟
○○湖
○○川
○○森
○○岩
○○谷

■領域
○○国
○○島(嶋・州・洲)
○○里

■動物
○○龍(竜)
○○鵬
○獅子
○○鷲
○○馬

■気象
○○風
○○嵐

■植物
○○花
○○桜
○○椿

■ほか
○○錦
○○光(晃・洸)
○○湊(港)
○○甲
○○響
○○城
○○昇(登)
○○皇(王・桜・旺)
○○若
○○豊
○○丸
○○力
○東
○司
○○鳳(おおとり・ほう)
○○翔

今回はパターン外の四股名をピックアップしてみる。対
象は幕内力士に限定する。まず、現役の幕内力士からみ
ていく。
琴奨菊、豪栄道、栃ノ心、高安、魁聖、遠藤、阿夢露、
勢、時天空、北太樹、蒼国来、青狼と12人いる。
幕内42人中だからけっこうな数である。名前もそうだが、
ほかとは違った四股名をつける傾向なのか。もっとも本
名が2人いる。この中で異色なのは、蒼国来である。こ
の四股名は幕下のホープで目にしたが、オヤッと思える
四股名だが、音の響きがいいと思った。

横綱はどうだろうか。横綱免許の史実がある谷風以降で
は、阿武松、稲妻、不知火、陣幕、大砲、大木戸、柏戸、
双羽黒、曙と9人いる。

稲妻、不知火と気象現象、自然現象が連なっている。柏
戸は多くの力士が名乗っているなじみ深い四股名である。
本名と1字四股名は、パターン外の四股名の可能性が強
そうである。この2つは以下に詳しいので参照していた
だきたい。
最近の力士はどうだろうか。平成以降の入幕力士をみて
みる。
北勝鬨、星岩涛、駒不動、大若松、大輝煌、若翔洋、大
善、鬼雷砲、剣晃、琴別府、大至、玉春日、巌雄、大和、
五城楼、安芸ノ州(しゅう)、闘牙、大碇、大日ノ出、
琴光喜、十文字、高見盛、栃栄、玉力道、若孜、光法、
霜鳳(しもとり)、隆の鶴、垣添、琴欧洲、駿傑、玉飛
鳥、豊真将、把瑠都、大真鶴、若麒麟、境澤、琴春日、
阿覧、翔天狼、若荒雄、大道、剣武(つるぎだけ)

以上36人である。高見盛が出てきて○○盛をつける四股
名が増えたが、幕内力士は誕生していない。微妙なのが
○碇、○○雄、○○道、○○字である。多いようでまだ
少数派という判断である。音の響きがいいのは、なんと
いっても豊真将である。鬼雷砲は字面がいい。琴別府は
四股名の発音に半濁音のぱぴぷぺぽがはいる、史上唯一
の幕内力士である。十文字、垣添、境澤は本名である。
霜鳳と阿覧は発音が本名である。

戦後の昭和はどうだろうか。
大起、大江戸、緋縅、平ノ戸、若前田、若羽黒、八染、
大ノ浦、鯉の勢、若秩父、大豪、一乃矢、宮柱、若鳴門、
大雄、逆鉾、大麒麟、大心、若二瀬、朝岡、禊鳳、大文
字、若吉葉、魁ごう(四かんむりに正)、栃勇、大峩、
大雪、大受、金剛、魁傑、牧本、凌駕、荒勢、魁輝、小
沼、蔵間、大飛、栃赤城、三杉磯、大こう(角へんに光)、
影虎、巨砲、鳳凰、神幸、板井、北天佑、若嶋津、琴千
歳、隆三杉、蜂矢、栃剣、斉須、王湖(おうこ)、大徹、
水戸泉、琴ヶ梅、寺尾、栃纏、益荒雄、前乃臻、栃乃和
歌、琴稲妻

以上62人である。魁の字が目立つ。魁傑が登場したとき
は、NHK解説者の玉の海さんが「相撲は未解決ですな
あ」と言われた。若嶋津は登場したときは嶋津が本名か
と思った。この四股名はスカっとした印象があった。大
豪は前名若三杉といったが、この四股名のほうが好きだ
った。将来、大豪・若三杉の2つの四股名が引き継がれ
ることになるとは予想できなかった。寺尾は母方の名前
だが、この四股名が大きく輝くほど活躍した。

八染、朝岡、小沼、蔵間、板井は本名である。荒勢は発
音が本名である。本名が目立つので、四股名をつけたほ
うがいいのでは、という話が出たとき「それじゃあ蔵間
山(鞍馬山)にするか」「それじゃあおれは大板井(お
お痛い)だ」と言ったという話が伝わっている。

(この項目続く)

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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