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豪栄道と琴奨菊の近未来

大関の負けぬ日はなし大相撲。大関の歴史は弱さの歴史。
豪栄道と琴奨菊はまさにこの言葉通りの歩みを続けてい
るといっても過言ではない。
この1年間の両者の成績をみてみる。豪栄道が8勝7敗、
5勝10敗、8勝7敗、8勝7敗、8勝6敗1休、9勝6
敗でトータル46勝43敗1休である。琴奨菊が9勝6敗、
6勝9敗、9勝6敗、8勝7敗、6勝9敗、8勝7敗で
トータル46勝44敗である。両者ともかろうじて勝ち越し
ているにすぎない成績である。
150726千秋楽幕内 783
<七月場所千秋楽で8勝した琴奨菊>
 
これは大関の地位にふさわしい成績ではない。これでは
星勘定、明日は大関だから白星、と言われかねない。大
関とは何か。関脇以下に実力差をつけ、時には横綱以上
の存在価値を示す。これが大関である。しかしながら、
豪栄道・琴奨菊は勝ち越しが精一杯というのが現状であ
る。
goueidou
<豪栄道>
 
なぜ、こうなってしまったのか。稽古量の問題か、ある
いは大関陥落制度に甘えてしまったのか。2014年3月
17日から7回にわたって「問題点を探る 大関陥落制度
を考察する」を連載した。そこで様々な陥落案と理由が
述べられた。
 
■現状穏やか派
3場所連続負け越し
■現状維持派
2場所連続負け越し
■現状打破派1
カド番3回で陥落
6勝・7勝はカド番、5勝以下で陥落
1場所負け越しで陥落
10勝未満は陥落
■現状打破派2
3場所通算30勝未満で陥落
大関の力がないときは自分で大関を降りる
8勝、9勝の大関は引退
■大関の特別地位廃止派
成績で給料を変える 8勝・9勝は関脇・小結と同じ
幕内上位で3場所通算最多勝と次点力士が大関になる
大関の地位廃止
現状打破派1以下の案を適用すると豪栄道・琴奨菊と
も、かなり地位を脅かされるわれる案が目白押しであ
る。引退まである。地位は現状のままでも月給が成績
で決まれば実質名目大関となってしまう。
150722十一日目幕内 1151
<琴奨菊独特のポーズ>
 
両者とも一生懸命、まじめにやっていると思うが、同時
に限界かと思う面がある。豪栄道はたまに白鵬を倒すが、
関脇以下と紙一重の相撲内容のときがある。琴奨菊は、
立ち合いの出足が止まったら勝てなくなってきている。
もう大きな期待がもてなくなってきている。
140926十三日目幕内 1097
<2014年九月場所 白鵬から勝利した豪栄道>
 
魁皇に限界が見え始めたとき、何とかして地元九州の場
所までもってくれというのが協会関係者の願いだった。
両者とも、魁皇のような存在でいてほしい。大阪と九州
の観客をわかせてほしい。ときには鋭さ(豪栄道)と馬
力(琴奨菊)の大関相撲を存分に発揮していただきたい。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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