大相撲

観客数の変化にみる閑古鳥から過熱まで

2015年9月3日

昨日黒いニュースが流れた。元十両金親の熊ヶ谷親方が
七月場所中に運転手兼スケジュール管理者を金属バット
で殴り、2週間のケガをおわせていたことが明るみにな
った。逮捕された熊ヶ谷親方は日常的に暴行を行ってい
た可能性があるとして追及すると報道されている。それ
にしても金属バットを使うとはただ事でない。
110123千秋楽打ち上げ 036
<熊ヶ谷親方>
 
今回の事件はある事件を思い起こさせる。それは2007年
に起きた新弟子時太山暴行死事件である。使った道具は
ビールビンという違いはあるが、限度を超えるぶつかり
稽古をしたり、意識を失った者に水をかけたりと痛まし
い事件であった。後に思えばこれが不祥事の始まりだっ
た。

2010年に野球賭博事件でさらに深みにはまった。そして
2011年に大相撲史上最大の汚点となる八百長が発覚した。
これ以上落ちようのないところまで落ちたのである。本
稿は不祥事を列記し、明らかにするのが目的ではない。
どん底から今日の過熱時代になるまでどのように観客数
が変化していったかを検証するのが趣旨である。それが
以下である。
観客数A
対象は八百長発覚で中止になった三月場所、無料開催の
5月の技量審査場所のあとの七月場所からである。数字
は1場所15日間の1日平均で出してある。場所によって
2人マスをどのように取ったかでフルハウスの観客数に
違いは出る。もっとも閑古鳥が鳴いていた時代なら影響
はほとんどないが。当然、国技館と地方の会場では観客
収容数は違う。そこで2014年のフルハウスを基準に各場
所の割合をつけた。

さすがに2011年の3場所は60%台しかお客は来なかった。
だが、翌年の2012年は70%台と徐々に伸ばし始めている。
大阪は80%台で回復のきざしをみせ初めている。福岡は
相撲所ではなくなっていると言われて久しい。伸びは微
増に終わっている。これは2013年も同様である。
130915初日幕内 010
<遠藤>

2013年、大阪は好調が続く。東京場所は9月に数字を80
%に跳ね上げている。この場所期待の日本人力士遠藤が
十両を1場所で突破し、入幕を果たした。これがきっか
けとなって相撲人気は回復した。人気が人気を呼び、翌
年の九月場所は1日平均で驚異の1万人を超え、90%台
にまで到達した。

15日間満員御礼が続く2015年は2014年をはるかに超える
数字が予想される。残り2場所だが、九月場所が15日間
満員御礼になるのはほぼ確実である。冬の時代を知る者
にとってはよくここまで回復したものと思う。むしろあ
まりに過熱しすぎていささかチケットの購入がしんどく
なってきている。
131116七日目幕内 005

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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