関脇以下の力士はまず、勝ち越しが目標になる。勝
ち越したらそこから勝ち星を積み重ねていくことが
大事になる。そこで現役の幕内力士を対象に関脇以
下の連続勝ち越し数を調査してみた。大関・横綱時
代は責任勝ち星が異なるため対象外とした。
■9場所連続関脇以下勝ち越し
●金峰山
去る五月場所、幕内中堅まで番付を上げた金峰山は
初めて横綱・大関と対戦した。大関貴景勝には勝っ
たものの4勝11敗と大敗した。実は、これが金峰山
の初の負け越しだった。三段目付出でデビューして
から三月場所の前頭14枚目まで9場所連続勝ち越し
ていた。その間三段目優勝、幕下優勝、敢闘賞を受
賞している。
●北青鵬
北青鵬は7全勝序ノ口優勝-7戦全勝序二段優勝-
7戦全勝三段目優勝-(コロナ部屋ごと休場)-幕
下2場所勝ち越し-7戦全勝幕下優勝と6場所連続
勝ち越した実績があった。2回目の部屋ごと休場を
経て十両入りしたが、初日出場してケガをして休場
している。これが初の負け越しだった。
幕下に降格したが、そこから9場所連続勝ち越した。
幕下3場所、十両4場所、幕内2場所であり、現在
継続中である。北青鵬は大変な大物であることがわ
かる。
●若隆景
若隆景は三段目付出でスタートしたが、このころは
特に目立った連続勝ち越し記録はなかった。幕下か
ら十両にかけて6場所連続勝ち越しがあるくらいだ
った。
若隆景が強さを発揮したのは近年である。9場所連
続勝ち越しを記録した。前頭上位3場所、関脇6場
所である。このなかに優勝場所及び技能賞2回受賞
がある。残念ながら、ケガで記録はストップし、休
場がしばらく続きそうである。
●豊昇龍
豊昇龍はデビューの序ノ口から幕下4場所目まで8
場所連続勝ち越しを達成している。この間序二段で
優勝している。だが、豊昇龍はこれだけで終わらせ
なかった。
現在、なんと幕内で9場所連続勝ち越し継続中であ
る。このうち8場所が小結・関脇である。技能賞を
1回受賞している。七月場所は大関を目指す場所に
なるだけにケガさえなければ自己記録を更新しそう
である。
(この項目続く)