序ノ口、三段目、幕下の優勝が決まった13日目。幕
内の優勝争いは1敗照ノ富士、2敗朝乃山の結びの
一番に左右されることになった。これが照ノ富士の
休場場所だったら、朝乃山は霧馬山とトップを並走
しているところだった。そうはいかないところが運
命というものかもしれない。
照ノ富士と朝乃山が優勝を争ったのは令和2年七月
場所であった。七月場所といってもコロナ禍で東京
で開催された場所である。再入幕の照ノ富士は13日
目1敗で2敗の大関朝乃山と対戦して勝っている。
果たして今場所はどうか。相撲は、朝乃山がおっつ
けてなかに入った。だが、照ノ富士は一瞬の小手投
げ一閃、朝乃山をほうむった。圧倒的な力、スピー
ドでねじふせた。照ノ富士の強さが協調された一番
となった。
2敗霧馬山は入幕2場所目の北青鵬と対戦した。立
ち合い、霧馬山低くはいって右四つ。北青鵬は右下
手だけの粘る相撲。霧馬山は外掛けでゆさぶる。北
青鵬しのぐ。霧馬山は再度外掛けで勝って2敗を守
った。
角番貴景勝は7勝5敗までこぎつけた。3日間で1
勝だからできるのではと単純にはいかない。
13日目 明生
14日目 若元春
千秋楽 照ノ富士
このなかで比較的勝ちやすいのは明生である。14日
目、千秋楽はどうころぶかわからない。
貴景勝は勝負に出た。立ち合いの変化で勝ちを求め
た。これが見事に決まった。今の貴景勝ではこれも
やむを得ない相撲である。
気になるのは8勝したことで貴景勝が休場しないか
という懸念である。過去に例がある。そんなことは
あってほしくないが、貴景勝次第である。
14日目は、1敗照ノ富士と2敗霧馬山が激突する大
一番を迎えようとしている。