8日目を迎えれば優勝のカタチが見えてくるとこれまで書いて
きた。
1敗貴景勝は錦富士と対戦した。貴景勝は押すしかないが、思
いがけず錦富士が突き離しで対抗。両者激しい応酬。そのなか
から錦富士がまさり出るが、貴景勝まわり込んで対抗。最後正
面土俵で貴景勝かろうじてはたき込んだ。貴景勝流血の勝利で
1敗を守った。
もう一人の1敗大栄翔は明生と対戦した。相撲は激しい突き合
い。両者一歩もひかぬ攻防。明生たぐりながらの攻撃から最後
送り出した。大栄は痛恨の2敗となった。
豊昇龍は立合い一瞬右に動いて佐田の海の上手を取って素早く
送り倒した。勝負にこだわった豊昇龍の相撲だった。
2敗阿炎は霧馬山と対戦した。突いて引いたところを霧馬山に
出られ、3連敗となった。このあと全勝すれば3敗だが、それ
は容易なことではない。阿炎は優勝戦線一歩脱落とみていい。
混戦のなかで上位1敗は貴景勝、2敗豊昇龍・大栄翔となった。
それぞれの相撲内容からいって優勝ラインは3敗もありえる。
貴景勝対豊昇龍戦はまだ対戦していない。終盤に対戦が予想さ
れるが、そこまで両力士がどういう成績でいるか。貴景勝は連
日の大相撲でスタミナが懸念される。
幕内下位で琴勝峰が1敗であり、かつてのホープだった。最近
は幕内下位で低迷が続いていた。その琴勝峰が上位と対戦して
勝ち抜く姿は想像しにくい。
優勝は貴景勝が一歩リードで、勝負に執着する豊昇龍の争いに
なりそうである。ただし、絶対ではないのが混迷の時代である。