照ノ富士が横綱になって1年が経った。一人横綱は
5場所になった。これまで横綱が実質地位化した常陸
山以降一人横綱は以下である。
宮城山 2場所
玉錦 6場所
大鵬 3場所
北の富士8場所
千代の富士3場所
北勝海 1場所
曙 11場所
朝青龍 21場所
白鵬 15場所+2場所
モンゴルの先輩横綱朝青龍・白鵬は一人横綱が長かっ
た。だが2人とも若かった。朝青龍は23歳のとき、
白鵬は25歳のときであった。朝青龍が横綱に昇進した
とき、武蔵丸が横綱だったが、休場続きだった。朝青
龍に対抗できる力士はいなく、優勝はほとんど占めて
いた。白鵬は一人横綱になったとたん63連勝した。
宮城山・大鵬・北勝海は晩年であった。白鵬の+2場
所は横綱鶴竜引退後の晩年である。
照ノ富士は30歳である。なんとも微妙な年齢である。
両ひざのケガを抱えていつまで取れるのか。照ノ富士
を脅かす存在はいない。しかし、照ノ富士から常勝の
イメージは薄れつつある。誰でも勝てる可能性が出て
きた。今年4場所すぎたが、優勝は1回である。すで
に不戦敗を含め14敗している。照ノ富士は下降して
いる。
そうなると照ノ富士の力士生命は2年くらいになる
恐れがある。その間新横綱は誕生するのか。今の3大
関貴景勝・正代・御嶽海はどうしても決め手に欠け
る。貴景勝は26歳になった。年齢上の可能性は残す。
だが、休場が多く、相撲に安定性が欠ける。これでは
横綱は難しい。
最悪は照ノ富士の引退後横綱不在となることである。
そうならないためにもまずは、若くて新しい大関が
誕生することである。だが、ここにきて難問が浮上
してきた。新型コロナウイルス拡大で部屋ごと休場の
恐れが出てきた。好成績を続けても部屋ごと休場を
余儀なくされればチャンスを逃しかねない。
期待したい力士は豊昇龍、琴ノ若。あるいは十両若手
あたりが出てくるかもしれない。