対照ノ富士戦秘策ありと豪語していた御嶽海。
そもそも漫画じゃあるまいし、秘策なんて
存在するのだろうか。相撲は、御嶽海思い
切ってあたって出るも、照ノ富士左四つで
土俵中央へ戻す。両力士上手が引けない。
照ノ富士下手を十分引き、胸をあわせて上手
を引き東土俵へ寄り切った。照ノ富士は長い
辛抱相撲から解放された一番となった。
これで照ノ富士は御嶽海戦6連勝となった。
秘策は心理的揺さぶりだったのか。照ノ富士
に勝てない朝乃山がもろ手突きでいったこと
があったが、たいして効果はなかった。照ノ
富士は2敗単独トップで残り2日間の戦いに
なる。
平幕3敗組は次のようになった。遠藤は霧馬
山を立ち合いで一蹴した。隠岐の海は小結
逸ノ城に力負けして4敗に後退した。問題は
ここからである。
3敗妙義龍は大関貴景勝と対戦した。この
ところ突き押しが復活した貴景勝。相撲は、
貴景勝が押し切れなくなった時点で分が悪く、
土俵際もつれるなかで妙義龍のすくい投げが
決まった。3敗阿武咲は大関正代と対戦した。
正代出足よく出たが、阿武咲がふところに
入ると逆襲。最後もつれながらも寄り切った。
正代・貴景勝の両大関は本来止め役のはず
である。それがやすやすと負けるようでは
大関の面目丸つぶれである。耐えられない
存在の軽さである。大関の意地など微塵も
なかった。また正代対貴景勝は今のままだと
組まれないことになる。
優勝争いは照ノ富士、阿武咲、遠藤、妙義龍
の4人に絞られてきた。ところがこの優勝
争い何か物足りないのである。それは横綱
照ノ富士対阿武咲・遠藤・妙義龍の直接対決
がないことである。優勝を争っている者同士
が同部屋でもないのに星をつぶしあわない
のである。なんとも珍妙な感覚である。
14日目照ノ富士は貴景勝戦となる。千秋楽、
照ノ富士は正代戦が予想される。割りを崩し
て、3敗組のなかから勝ち抜いた者と照ノ
富士の直接対決は組まれる可能性はあるのだ
ろうか。それがないとなるとすれ違いの優勝
争いになってしまう。
14日目の取組開始は11時です。
興味深いテーマをこれからもお届けします 。