関脇・小結の定着。それは上位で通用する
だけの実力の証明である。何場所勝ち越し
てもたった1度の負け越しで平幕に落ちる
こともありえる。もっとも関脇で7勝8敗
なら小結に留め置くケースはある。現在、
関脇・小結に定着している力士が2人いる。
一人は御嶽海で、もう一人は元大関の高安で
ある。
御嶽海は九月場所で8場所連続関脇・小結で
ある。それ以前に17場所連続関脇・小結の
記録をもっている。これは若の里の19場所
連続関脇・小結の最高記録に続く記録である。
現在の8場所連続関脇・小結の中身は以下で
ある。
関脇11勝4敗
関脇8勝7敗
関脇7勝8敗
小結9勝6敗
小結8勝7敗
関脇8勝7敗
関脇8勝7敗
関脇 ?
2ケタ勝利が少ない。下位に負けすぎる。
これでは大関への足がかりにならない。御嶽
海の素質・素材を考えるとまったくもったい
ない。年齢は28歳になった。もう大きく期待
することは難しい。ただし、きたる九月場所
は勝ち越せそうである。横綱白鵬が部屋ごと
休場。大関は弱体化している。負け越す要素
は少なくなっている。展開によっては優勝を
目指せるかもしれない。関脇以下で3回優勝
すれば新記録である。
高安が大関を降格したのは2020年一月場所で
あった。一時は前頭13枚目まで番付を下げた
が、戻してきた。小結に復帰したのは2020年
十一月場所である。そこから6場所連続関脇・
小結である。その成績は以下である。先場所、
正代と7勝同士で対戦して敗れ、勝ち越しが
ならなかったのは記憶に新しい。
小結8勝7敗
小結9勝6敗
小結10勝5敗
関脇10勝5敗
関脇7勝6敗2休
小結 ?
高安で惜しかったのは、今年(2021年)の
三月場所である。優勝戦線のトップにたち
ながら、終盤連敗したことである。高安は、
優勝がまだない。大関豊山は優勝を強く望ま
れた。「豊山よ、何とか1回でいいから優勝
してくれ」悲痛な叫びはむなしく、ついに
豊山は何度かチャンスがありながら優勝でき
なかった。今の高安に求められるのは優勝で
ある。大関降格後、魁傑が優勝している。
先例はあるのだ。
国際ニュースが気になります。
興味深いテーマをこれからもお届けします。