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■夏9日目 照ノ富士対高安戦を斬る

全勝照ノ富士と2敗高安が9日目に組まれた。
大関対関脇というにはいささか早すぎる取組
である。というのも照ノ富士は残り6番を
平幕3番、大関3番となるからである。ただ、
高安戦は照ノ富士にとって乗り越えなければ
ならない壁である。照ノ富士が昨年(2020年)
七月場所幕内に復帰してから高安に4連敗中
である。優勝2回、優勝同点1回のときで
さえ、高安に負けている。先場所はもろざし
になった高安が右を深くさして照ノ富士を
防戦一方に追い込んでいる。

高安戦5連敗になると不名誉である。照ノ
富士は高安戦にどういう相撲を取るか、それ
がこの一番の見所である。両力士あたって、
高安もろざしをねらうが、照ノ富士どんどん
前に出て高安有利の体勢をつくらせない。
激しい突き合い、押し合いの応酬となる。

<高安のすくい投げをこらえる照ノ富士>

高安、照ノ富士の頭をおさえて右すくい投げ
にいき、照ノ富士はかなり危なかった。だが、
しのいではたきにいくと高安が落ちる、照ノ
富士が土俵外となり、軍配は照ノ富士にあが
った。物言いがついた。だが勝負がついた
瞬間、照ノ富士の目は自信ありげに見えた。
判定は軍配どおり照ノ富士の勝ちとなった。
照ノ富士にとっては1勝以上の大きな勝利と
なった。

<高安をはたき込んだ照ノ富士>

1敗貴景勝は小結大栄翔と対戦した。押し
合いのなかから貴景勝がいなして追撃する
ところを逆に大栄翔にいなされ、向こう正面
につまり、押し出された。貴景勝は痛恨の
2敗目となった。ひょっとしたら千秋楽に
照ノ富士と貴景勝が組まれるのではという
期待は微妙になってきた。

<貴景勝痛恨の2敗目>

大関の受難はその前にもあった。正代が新鋭
豊昇龍のもろざしからの外掛けにくっして
しまった。カド番正代5勝4敗と苦しくなっ
てきた。3大関・2関脇戦を残している。

<初顔に負けた正代>

朝乃山は迷走している。阿武咲相手に青房下
土俵につまる大ピンチ。かろうじて小手投げ
で勝ったにすぎない相撲になった。朝乃山の
残りの対戦相手は3大関・2関脇・御嶽海で
ある。地獄の終盤戦になりそうである。

<なんとか阿武咲を退けた朝乃山>

9日目を終えて全勝照ノ富士、2敗の上位は
貴景勝・御嶽海となった。照ノ富士は10日目
霧馬山と対戦する。

晴れ間のない天気が続きそうです。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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