五月場所の番付が発表された。照ノ富士が
大関に復帰した。だが負け越した正代より下
の第4の大関に位置した。相変わらず合理性
を欠く番付である。次のケースをご覧いた
だきたい。▼は翌場所の番付である。
昭和45年一月場所
大 鵬 全休 横綱
北の富士13勝 大関 玉乃島 13勝
▼
北の富士 横綱 玉の海
大 鵬 張出
昭和52年一月場所
旭 國 0勝 大関 貴ノ花 12勝
三重ノ海8勝 張出
若三杉 11勝 関脇 魁 傑 11勝
▼
貴ノ花 大関 若三杉
魁 傑 張出 三重ノ海
旭 國
このように以前は成績重視の番付が編成され
ていたのである。機械的に新横綱・大関が最
下位になったのは大関では栃東以降である。
どちらが納得感があるか、言うまでもある
まい。
今回関脇・小結候補は7人いる。
高安
隆の勝
若隆景
明生
御嶽海
大栄翔
北勝富士
だが、先場所関脇・小結が全員勝ち越した
ため、以下になった。平幕から十分な成績を
あげた力士は小幅アップに留まった。ただ
小結で10勝した高安が東関脇、西関脇で8勝
の隆の勝を据え置いた点はよかった。
高 安 関脇 隆の勝
御嶽海 小結 大栄翔
結局平幕上位の勝ち越し力士は小幅アップで
不運な番付となった。
若隆景 10勝 西2→東1 1枚半アップ
北勝富士9勝 東2→西1 半枚アップ
明生 10勝 東3→東2 1枚アップ
前頭3枚目は空白地帯であった。千代の国は
大幅アップとなった。
碧 山 11勝 西12→東3 9枚半アップ
千代の国8勝 東8→西3 4枚半アップ
霧馬山、妙義龍は7勝8敗と負け越したが、
該当力士がいなく、前頭4枚目に据え置き
となった。前頭5枚目、6枚目も空白地帯
となった。ここでも大幅アップ、小幅ダウン
となった。逸ノ城・栃ノ心は7勝8敗と負け
越したが、それぞれ前頭西6枚目・前頭東
7枚目に据え置きになった。
豊昇龍 8勝 西9→東5 4枚半アップ
阿武咲 4勝 西1→西5 4枚ダウン
英乃海 10勝 西15→東6 9枚半アップ
十両では3枚目の白鷹山以外7枚目以上は
元幕内で占められている。また、十両尻7勝
8敗で負け越した武将山が十両東14枚目と
据え置きになった。かなり異例のことである。
さらに東白龍・貴健斗・千代の海・錦富士・
錦木も7勝8敗で据え置きとなった。
幕下優勝の阿炎が幕下7枚目まで番付をあげ
てきた。幕下のホープ狼雅が十両を狙える
3枚目に位置した。
2021年五月場所の番付は幕内・十両で7勝
8敗据え置き盛りだくさんとなった。東京の
非常事態宣言で危ぶまれるなかで五月場所は
開催されようとしている。
先週九州に荷物をおくりました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。