両横綱の休場が続いている。そんなときこそ
大関は優勝のチャンスと思いがちだが、印象
は薄い。ここ3年1場所、つまり平成30年
以降、全横綱の休場が9場所あった。その
うち大関が優勝したのは令和2年十一月場所
の貴景勝だけである。大正15年優勝制度が
正式にスタートして以降、全横綱休場、横綱
不在、横綱引退による皆勤横綱がいなかった
場所で大関はどれくらい優勝してきたのか。
49場所中24場所が大関の優勝である。ただし、
最高位大関の優勝は7場所である。
大関はときには横綱以上の存在価値を示さ
なければならない。翻って現大関はどうなの
か。正代は大関2場所だけだが、「光陰矢の
如し」で時の経過は早い。まして正代は29歳
だから勝負時がある。新大関でいきなりの
途中休場は勢いがそがれた。一月場所は相撲
内容がもうひとつだった。成績も11勝に終わ
ってしまった。どうも中途半端な印象が残る。
きたる三月場所は優勝戦線のトップを走り、
正代ありを示していただきたい。
朝乃山は大関4場所経過したが、12勝-10勝
-1勝2敗12休-11勝である。優勝に最も
近かったのは七月場所である。だが、1敗
同士で照ノ富士と対戦して敗れている。朝乃
山はどうも取りこぼしが目立つ。前半から
優勝を争えず、になっている。まず、これを
解消することである。照ノ富士には1度も
勝てない。右四つだけでは勝てない。工夫が
必要である。朝乃山は2つのハードルを越え
ることから始めることである。
貴景勝は優勝した後負け越してしまった。
それも負けが込んでの途中休場だった。太り
過ぎの指摘があったが、17キロ減らした。
それも食事制限ではなく、稽古によるもの
だというからそれはいい。貴景勝は3度目の
カド番である。大関在位9場所で3度はいさ
さか多い。また、9場所中10勝以上は3回で
ある。どうも並みの大関程度の実績である。
ただ、まだ24歳と若い。成長途上であり、
未来がある。何かきっかけがあれば飛躍でき
る。
両横綱は、年齢的に優勝は簡単ではない。
となるとやはり大関の出番である。これ以上
関脇以下に優勝を奪われないよう意地をみせ
ていただきたい。
カクテキでご飯を食べました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。