大相撲

関脇・小結全員勝ち越しの場所2

昭和40年代2回目の関脇・小結全員勝ち越し
は、昭和44年三月場所であった。この場所は
横綱大鵬の連勝記録が誤審でストップする
というとんでもない場所であった。ショック
の大鵬は途中休場。横綱柏戸は9勝。晩年で
あった。大関陣は琴櫻が13勝で2回目の優勝、
連続12勝の玉乃島は10勝に終わった。北の
富士は9勝であった。4人の関脇・小結は
以下である。

東関脇長谷川9勝6敗(横綱大関戦2勝2敗)
西関脇 清國9勝6敗(横綱大関戦2勝2敗)
東小結麒麟児9勝6敗(横綱大関戦1勝3敗)
西小結藤ノ川8勝7敗(横綱大関戦3勝1敗)

<藤ノ川>

清國は2場所後新大関で優勝している。長谷
川と琴櫻は同部屋で対戦なし。大鵬と麒麟児、
柏戸と藤ノ川も同様である。なお、長谷川は
優勝を争っていた竜虎に千秋楽に土をつけて、
琴櫻を援護している。藤ノ川は技能賞を受賞
した。

昭和40年代3回目の関脇・小結全員勝ち越し
は、昭和44年十一月場所であった。昭和44年
では2度目である。一人横綱の大鵬は途中
休場。大関陣は、北の富士が13勝で2回目の
優勝。先場所優勝した玉乃島は10勝に終わっ
た。琴櫻・清國は9勝であった。今回の関脇・
小結は5人であった。

東関脇麒麟児11勝4敗(横綱大関戦4勝0敗)
西関脇長谷川8勝7敗(横綱大関戦1勝2敗)
西張関前乃山8勝7敗(横綱大関戦2勝3敗)
東小結 栃東8勝7敗(横綱大関戦2勝3敗)
西小結高見山8勝7敗(横綱大関戦0勝5敗)

<麒麟児のブロマイド>

麒麟児、長谷川は前回に引き続いてである。
麒麟児以外は8勝7敗であった。高見山は
横綱・大関戦を5敗と全敗したが、関脇以下
で8勝2敗と奮闘して勝ち越した。殊勲賞は
4大関を撃破した麒麟児が受賞した。技能派
の栃東が技能賞を受賞した。 関脇・小結全員
勝ち越しのなかから2人の三賞受賞者が出た
のは初 めてである。

連続して関脇・小結全員勝ち越しがおこった。
翌場所の昭和45年一月場所のことである。
横綱大鵬は全休。大関陣は、北の富士が連続
優勝で横綱を決定した。優勝同点の玉乃島も
横綱に推挙された。清國は10勝、琴櫻は9勝
で終わった。連続関脇・小結全員勝ち越しの
快挙の数字は以下である。

東関脇麒麟児8勝7敗(横綱大関戦1勝3敗)
西関脇長谷川8勝7敗(横綱大関戦0勝3敗)
西張関前乃山8勝7敗(横綱大関戦2勝2敗)
東小結 栃東10勝5敗(横綱大関戦3勝1敗)
西小結高見山8勝7敗(横綱大関戦0勝4敗)

<栃東のブロマイド>

連続11勝で大関をかけた麒麟児は8勝に終わ
った。高見山は横綱大関戦0勝4敗ながら
またも勝ち越した。栃東が殊勲賞と技能賞の
ダブル受賞となった。なお、連続関脇・小結
全員勝ち越しはこの1回きりである。きたる
三月場所でおきればメンバーが1人増えての
2場所連続関脇・小結全員勝ち越しになるが、
果たしてどうなるか。

昭和40年代最後の関脇・小結全員勝ち越しは
昭和46年十一月場所におきた。横綱玉の海が
亡くなり、一人横綱の北の富士が13勝で8回
目の優勝を達成した。大関陣は琴櫻が途中
休場。大麒麟が9勝、清國・前の山は8勝で
終わった。そんななか関脇・小結全員が勝ち
越した。

東関脇貴ノ花8勝7敗(横綱大関戦0勝4敗)
西関脇長谷川8勝7敗(横綱大関戦2勝2敗)
東小結高見山8勝7敗(横綱大関戦2勝2敗)
西小結三重ノ海11勝4敗(横綱大関戦4勝1敗)

<三重ノ海>

前の山と高見山は同部屋のため、対戦はない。
貴乃花は横綱・大関戦は0勝4敗ながら勝ち
越した。三重ノ海が技能主を受賞した。敢闘
賞は輪島と富士櫻が受賞した。1つの三賞から
複数の受賞者が出るようになったのは、この
場所以降である。

前回から月日は流れ、関脇・小結全員勝ち
越しの場所は昭和63年五月場所であった。
横綱陣は千代の富士が14勝で23回目の優勝を
成し遂げている。北勝海・大乃国は11勝だっ
た。大関陣は旭富士が12勝、小錦が8勝、
北天佑・朝潮は途中休場であった。そんな
なか関脇・小結全員が勝ち越した。

東関脇 逆鉾8勝7敗(横綱大関戦2勝5敗)
西関脇琴ヶ梅8勝7敗(横綱大関戦3勝4敗)
東小結栃乃和歌9勝6敗(横綱大関戦2勝4敗)
西小結大寿山8勝7敗(横綱大関戦3勝3敗)

<琴ヶ梅>

3横綱4大関だが、大関に途中休場者2人
いても、琴ヶ梅は全員と対戦している。逆鉾
は朝潮戦が不戦勝だった。琴ヶ梅が優勝千代
の富士を倒して殊勲賞を受賞した。大寿山は
敢闘賞を受賞した。時代は平成へと移っていく。

(この項目続く)

寝不足のなかでもしっかり執筆しました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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