2横綱の休場が続く中、一月場所優勝した
のは元関脇の大栄翔であった。昨年(2020年)
は5場所中4場所2横綱が休場するなか、
大関の優勝は十一月場所の貴景勝だけであっ
た。それも大関優勝は2017年の大関稀勢の里
以来であった。大関は協会の看板であり、
横綱に次ぐ地位であり、特別待遇を受けて
いる身分である。それにも関らず優勝が間遠
なのが大関なのである。そこで現役3大関を
分析してみることにした。
正代はまだ大関2場所だが、今後を占う意味
で2場所のままとりあげることにした。まず
は地位別対戦成績を出してみた。関脇以下の
勝率、貴景勝は0 . 6598、朝乃山は0.7174、
正代 は0.7368である。大関在位場所数で割れ
ば貴景勝は関脇以下に1場所3.7敗、朝乃山は
3.3敗、正代は2.5敗していることになる。
優勝する条件は取りこぼしを少なくすること
と優勝を争う力士との直接対決に勝つことで
ある。大関貴景勝が優勝した十一月場所、
取りこぼしは翔猿戦だけで、優勝を争う志摩
ノ海に勝っている。千秋楽照ノ富士には負け
たが、優勝決定戦でリベンジしている。
休場を含む大関負け越しは、貴景勝4回、
朝乃山・正代1回である。貴景勝は、9場所
中4回はいささか多い。休場率=(休場数+
不戦敗)/大関在位場所数×15はどうか。
25%だと4日に1回は休んでいることになる。
20%だと5日に1回は休んでいることになる。
大関は休まずに1年は出場していただきたい
ものである。
最高成績はどうか。貴景勝は大関9場所中
13勝1回、12勝1回である。朝乃山は大関
4場所中12勝が最高である。13勝以上の壁を
破れないでいる。正代はこれからである。
関脇以下で13勝を2回経験しているだけに
優勝はあり得る。
2横綱はもはや品格力量抜群とはいかない。
大関はときには横綱以上の存在価値を示さ
なければならない。横綱大鵬が衰えたとき、
大関が4場所連続優勝したことがあった。
再び大関優勝の時代がくることを3大関に
期待したい。
時津風(元時津海)親方の処分は持ち越しに。
興味深いテーマをこれからもお届けします。