五月場所の中止が決定的になった。新型コロ
ナウイルスの猛威は収束する気配がなく、
非常事態宣言が5月31日まで延期されること
になった。プロ野球、Jリーグは開幕できる
状態ではない。インターハイは中止になった。
こうしたなか、大相撲だけが開催できる要素
は限りなくゼロに近かった。
それでも五月場所のウルトラCがなかった
わけではない。短期間無観客開催もあり得る
のでは、と情報通から聞いていた。可能性を
探る一つではあった。なにしろプロ集団が
興行料ゼロでは穏やかではない。重なると
苦しくなる。せめて放送料だけでもと思って
も責められない。
三月場所は無観客開催でのり切った。だが、
状況は3月より、はるかに深刻である。人
との接触8割減目標、お店への自粛・休業
要請。人々にはスティホーム要請など国民
生活に深刻な打撃を与えている。相撲部屋は
共同生活だけにリスクは大きく、現に感染者
を複数出していた。三月場所では力士に感染
者を出したら、即中止すると決めていただけ
に中止の判断はしょうがなかった。
また、出稽古禁止、申し合い、ぶつかり稽古
の自粛では、ケガの心配、不十分な相撲に
つながりかねなかった。症状が出なくても
陽性があり得るのでは、本場所感染の危険性
は否定できなかった。五月場所の初日を2週
間延期したが、どうにもならなかった。
非常事態宣言がなくなったとしても、即開催
できるわけではない。五月場所がなくなるの
なら七月場所の日程を2週間延期にこだわら
なくてもという見方が出ている。また、集団
の長期移住を防ぐため、東京開催の検討が
あり得るという。
新型コロナウイルスは大相撲を苦境へ、苦境
へと追い込んでいる。
本場所通常開催の夢をみました。
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