五月場所の中止が公益財団法人日本相撲協会
から正式に発表された。新たなお知らせと
して七月場所は無観客開催を目指すこと。
また、東京開催に踏み切った理由は、大集団
の移動、移住による地元への配慮からである。
さらに、九月場所後の秋巡業の中止を決定
したことである。巡業の主催は協会ではなく、
勧進元である。準備に金も労力も時間も費や
す。早い発表のほうが、ダメージが少ないと
判断してのことだと思われる。
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2011年の大阪場所は八百長発覚で中止になっ
た。5月の技量審査場所は無料開催となった。
巡業は年内すべて中止になった。技量審査
場所は、NHK放送はいっさいなかった。
2011年は、それでも本場所の興行収入なしは
2場所で終わった。ところが、七月場所が
無観客なら、3場所連続興行収入がなくなる
ことになる。なんと半年に及ぶわけである。
無観客の場合は、NHK放送料とAbemaTVの
中継料は入ってくる。
大阪場所では、チケット代約10億円の損失と
いわれた。大阪府立体育館は、7300人くらい
の収容人数である。国技館は1万936人で
ある。その収容人数は約1.5倍になる。しか
も地方は人や荷物の移動費、宿泊費がかかる。
荷物の移動は生活に関る物が加わるだけに、
あるおかみさんが引越し並みというくらいの
規模になる。さらに体育館使用料、マス席の
設置、解体が加わってくる。今年の大阪場所
では既に発生している費用である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/05/中日A-1.jpg)
現在稽古は出稽古、申し合い、ぶつかりを
禁止している。七月場所にむけて、いつ解禁
になるのかが、今後のカギになる。今のまま
ではケガにつながりかねない。また迫力ある
相撲は難しくなる。だいたい、人数の少ない
部屋、関取一人の部屋は、出稽古ができなく
ては強くなれない。仮に非常事態宣言が終わ
っても、新型コロナウイルスが収束しない
限り、この問題は続くことになる。
なんでもないようなあたり前の日常が、いか
に素敵なものだったのか。耐久生活になって
つくづく感じさせられる。早く通常開催が
戻ってきて、熱気あふれる大相撲が見たい
ものである。
経済はどれくら落ち込むのか、不安は続く。
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