朝乃山が大関に昇進した。こういう勢いが
あるときは、次は横綱という声がでてきても
不思議ではない。これは豪栄道が大関に昇進
したときにも聞かれた。「次は横綱だ」と。
しかし、豪栄道は1ケタ勝利が多く、横綱は
遠かった。栃東は大関のとき、優勝を3回
している。その栃東にしても、好成績を持続
する難しさを語ったことがある。稀勢の里は
横綱になったが、横綱は遠かった。結局大関
に31場所在位した。
朝乃山は現在26歳である。まず、年齢から
横綱を狙えるのか、探ってみる。以下の横綱
昇進年齢番付は、年6場所制の横綱昇進年齢
である。年齢は伝達式ではなく、横綱初陣の
場所とした。
これをみると北の湖、大鵬は大学在学中の
年齢で横綱になっていたことになる。また、
30歳以降の横綱昇進力士は短命が多い。朝乃
山が横綱を目指すのなら2年以内が勝負に
なる。
学生出身の大関は師匠の朝潮をはじめ、何人
かいる。豊山(前名内田)は、素材はすば
らしかったが、ついに優勝ができなかった。
横綱になった学生出身力士はただ一人。輪島
だけなのである。輪島が横綱を最初に務めた
昭和48年七月場所から47年弱経っている。
だが、横綱に迫った学生出身力士はほかに
いなかった。そういう意味で朝乃山が横綱に
なるということは大変な快挙になるのである。
ただ、朝乃山を取り巻く環境は悪くない。
白鵬、鶴竜の両横綱は35歳、34歳(8月に
35歳)である。晩年に入っている。大関貴景
勝には3連勝中である。朝乃山が比較ナンバ
ー1の日は遠くないのである。ただ、横綱は
常に優勝争いをし、最低でも12勝が要求され
る。絶対的強さが不可欠なのである。
朝乃山の大関デビュー戦、2場所目、3場所
目は大事である。ここで情けない成績だった
ら横綱は遠のく。輪島は大関3場所目には
安定感がついてきていた。横綱は時間の問題
だった。大関朝乃山が試されるのはこれから
である。
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