一月場所、横綱白鵬・鶴竜は負けがこんで、
早々と休場した。今までの休場とはわけが
違った。いかにも衰えたなあ、という印象を
強くした敗戦であった。白鵬は三月場所中に
35歳になる。鶴竜は8月に35歳になる。年6
場所制での横綱でここまで取るのは珍しい。
千代の富士が36歳直前まで取っただけである。
大鵬は31歳直前、北の湖は31歳で引退して
いる。北の湖は両国新国技館の土俵に上がる
ために無理して相撲を取っていた印象が強い。
新国技館には2日間土俵にあがり、2敗して
引退した。白鵬が35歳、鶴竜が34歳まで現役
でいることはある意味驚異なのである。
それでは、白鵬・鶴竜の三月場所の復活は
あり得るのか。白鵬は技術的には立ち合いの
張りさしやかちあげがないと戦いの幅は狭ま
る。それでも、先場所の遠藤は白鵬のかち
上げをかわしていい体勢にもち込んでのきり
返しだった。対戦相手もいつまでも同じ手を
くわない。工夫をしてくる。そうなると白鵬
は苦しい戦いになる。
鶴竜はうまさで十分な体勢をつくって勝利
するタイプである。それができず、押し込ま
れ、後退すると危ない。こらえられなくなっ
てきている。特にパワー相撲や速攻相撲が
克服できなくなってきている。鶴竜は現在
3場所連続休場中である。待ったなしの状態
である。
白鵬・鶴竜とも厳しい状況は変わらない。
復活はあり得るとは言いがたい。へたをした
ら無観客のなかで引退に追い込まれる恐れ
さえ考えられる。
無観客開催は優勝パレードなしとのことです。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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