貴源治が序ノ口から6年1場所かかって新入
幕を果たした。中卒、相撲未経験からのスタ
ートである。入門は貴乃花部屋であり、昨年
貴乃花親方の離職に伴い、千賀ノ浦(元隆三
杉)部屋に移籍した。初の双子関取の弟で、
兄は十両の貴ノ冨士である。生まれは栃木県
だが、育ったのは茨城県である。母は御嶽海、
高安同様フィリピンの方である。
段で1度、三段目で2度負け越している。
それでも年間の成績は、1年目16勝12敗、
2年目25勝17敗と勝ち越している。3年目
幕下に上がったが、3場所とも負け越して、
三段目を往復している。3年目は22勝20敗に
終わっている。
4年目、幕下に定着するようになり、この年
29勝13敗と好調な数字を残した。翌年の三月
場所まで幕下で6場所連続勝ち越して十両
入りを決めた。序ノ口から24場所かかり、
101勝67敗○34の成績であった。ちなみに
高安は33場所かかり、132勝99敗○33で十両
入りしている。
新十両では壁にあたった。4勝11敗で大敗
した。幕下に降下したが、2場所で十両に
復帰した。ここからが時間がかかった。再
十両はなんと10場所かかってしまった。貴源
治は将来の大物ではないのか、と疑念を抱い
た時期があった。なお、高安は幕下に落ちる
ことなくわずか3場所で十両を通過している。
これまで入幕のチャンスはあったが、先場所
十両優勝して文句なしで決めた。入門以来
これが初めての優勝だった。貴源治は190
センチ170キロで突き押し相撲である。22歳は
貴景勝を抜いて幕内で最年少である。若さ