貴景勝の大関昇進は既成事実として動いて
いる。貴景勝は13勝優勝-11勝次点-10勝で
決定した。これを機会に大関昇進をめぐる
記録を調べてみた。対象は年間3場所が実施
されて3場所目の昭和24年秋場所以降誕生
した吉葉山以降とした。吉葉山から貴景勝
まで69人の大関、魁傑が2度大関に昇進して
いるので、昇進直前3場所の成績は70例に
及んだ。
貴景勝のように大関直前の場所が10勝5敗
だった力士は、北の富士、貴ノ花、稀勢の里
の3人である。かなり少数派である。なお、
初代若ノ花は10勝4敗1分であった。貴景勝
のように優勝がからんだ大関昇進はどれくら
いあるのか。
昇進直前で優勝した力士は13力士に及ぶ。
栃錦
朝汐
大鵬
佐田の山
栃ノ海
北の湖
三重ノ海
千代の富士
琴風
北天佑
曙
千代大海
出島
なお、大関昇進2場所前の優勝は以下になる。
魁傑1回目
武双山
魁皇
貴景勝のように大関昇進3場所前の優勝は
7力士である。
輪島
魁傑2回目
北勝海
貴ノ花
若ノ花
栃ノ心
貴景勝
大関昇進直前3場所で2回優勝した力士は
いない。
<豊山>
大関昇進直前3場所の最高成績は37勝8敗で
ある。最初に記録したのは豊山である。大関
直前の豊山には勢いがあった。大鵬に対抗
するのは柏戸や佐田の山ではなく、豊山では
ないだろうか、とまで言われた。次に達成
したのが北天佑である。3人目、記憶に新し
いのは栃ノ心である。最高成績で昇進しなが
ら、5場所で大関から降格するのは皮肉で
ある。
大関昇進直前3場所の最低昇進成績は、28勝
17敗である。第1号は鏡里である。鏡里は
大関に昇進するとは思っていなく、見送りに
出かけていたほどである。第2号が北葉山で
ある。北葉山は長い間、関脇・小結に在位
していたことが評価された。第3号は解説で
おなじみの北の富士である。本人がいうには、
大鵬との熱戦が評価されたということである。
長い歴史には考えられないケースがある。
栃光の大関昇進直前3場所前は横綱・大関戦
がないのである。当時の横綱は大鵬、柏戸、
若乃花、大関は北葉山、琴ヶ濱だが、誰とも
対戦がないのである。栃光は事実上、2場所
の成績で大関を決めたわけである。
また、大関昇進直前3場所前の成績に負け
越しがあるケースが2例ある。いずれも7勝
8敗である。最初は若羽黒である。7勝-
11勝-12勝で大関に昇進した。次は魁傑1回
目である。7勝-12勝優勝-11勝で大関に
昇進している。現代では大関昇進はありえ
ないケースである。
大関昇進直前3場所すべて関脇・小結在位で、
なおかつすべて2ケタ勝利したのが貴景勝で
あった。貴景勝のケースはほかにどれくらい
あるのだろうか。栃錦、大鵬、千代の富士、
貴乃花はじめ、貴景勝を加え31例出てきた。
大関昇進直前3場所といっても実に様々な
ケースがあり過ぎるのが現実なのである。
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