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平成30年稽古総見見聞記

5月3日は公開稽古総見の日である。昨夜
から降り出した雨は、日をまたぎ激しくなっ
てきた。いつもは10キロ先の駅まで自転車で
行って始発に乗り、両国に5時半ごろ着く
のが常だった。ところが激しい雨、場合に
よっては風も吹き荒れるとの予報では、自転
車で10キロはリスクが大きかった。そこで
やむなく地元の駅の遅い始発を利用した。
180503幕内稽古 004
<幕内の稽古風景>

6時21分頃、相撲仲間が国技館に着いたとの
メールを受けた。激しい雨のせいかいつも
より列は短く、100番くらいとのことだった。
筆者が両国に着いたのは6時40分過ぎであっ
た。南門を入り65メートルくらいの位置で
あった。そのあとも列は続いた。7時頃に
激しかった雨はやんでいた。列が動き出した。
入場である。
今年は正面のマス席18マスを報道席にあて
がっていた。かなりのスペースである。相撲
仲間と合流した。1階のマスはまだ空きが
見える。幕下が体をならしてからようやく
土俵にあがった。申し合いである。勝った
力士が次の力士を指名する方式である。満身
創痍の富司が奮闘する。炎鵬が活気ある相撲
を取る。村田が強さをみせつる。村田の十両
入りは近いかもしれない。十両は粘っこい
相撲の明瀬山が目についた。貴源治は元気
そうである。
180503幕内稽古 577
<力強い栃ノ心が稀勢の里を圧倒>

幕内では栃ノ心の強さが際立った。力強い。
特に右四つになれば稀勢の里は何もできない。
優勝したことへの自信、優勝力士としていい
相撲の心がけ、大関への挑戦など、栃ノ心は
心身ともに最も充実している。雨があがった
せいかマス席がうまった(4人で座ってない
方がほとんどだが)。
先場所優勝した鶴竜はうまい相撲で組み勝ち、
相手を寄せつけない。先場所休場した白鵬と
稀勢の里はどうか。稀勢の里はもろさが目立
った。力に対して力で対抗できない。いさ
さか心配である。今の調子なら無理して出場
しないほうがいい。白鵬は、横綱三役の稽古
を土俵下で見ていた。土俵にあがらないのか、
と思わせたが、最後に締めた。
180503幕内稽古 707稀勢 鶴竜
<鶴竜うまさで稀勢の里封じ>

白鵬は、遠藤-御嶽海-遠藤とそれぞれ三番
稽古をした。力の差は圧倒的で軽くあしらう
相撲が目立った。最後の遠藤との三番稽古は、
胸をだして何番も押させていた。白鵬は心配
なさそうである。ただし、本場所では張り
差し、かちあげが封じられているが、そこを
克服したかは、判断できなかった。
180503幕内稽古 1057遠藤白鵬
<遠藤に押させる白鵬>

正面18マスを報道席にしたが、使用していた
のは協会撮影部だけだった。幕内が仕上げのぶ
つかり稽古を始めてから、テレビとおぼしき
取材陣が4社ほど報道席に入って撮影し始め
た。18マスをつぶす意味はあったのか、はな
はだ疑問である。
最後に幕内力士が土俵下に勢ぞろいし、力士
会会長の鶴竜が挨拶した。これは初めての
試みであった。感謝を忘れない姿勢は心が
洗われる思いである。こうして稽古総見は
終了した。
180503幕内稽古 1776
<鶴竜が最後に挨拶 左は稀勢の里>

雨上がり、急激に暑くなりました。
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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