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四股名あれこれ 現役幕下以下編

幕下以下は四股名花盛りである。もちろん
本名の力士もいるが、部屋の特徴の文字を
駆使した四股名や新感覚の四股名があふれて
いる。
【難読四股名】
次の四股名が読めるだろうか。
黎大 富蘭志壽 黒熊 美 天空海 貴公俊
敏夷東 迅風 大和海
黎大はれおんと読む。式秀(元北桜)部屋の
力士である。実はこれは本名の下の名前なの
である。式秀部屋にはほかに爆羅騎という
下の名前力士がいる。そういう意味では同じ
式秀部屋の富蘭志壽も似ている。これは
ふらんしすと読む。フィリピン生まれの力士
である。黒熊はくろかげと読み、美はちゅら
と読む。ともに宮城野(元竹葉山)部屋の
力士である。沖縄には沖縄美ら海水族館が
ある。
170516三日目幕下 263天空会
<天空海>

天空海(立浪部屋元旭豊)、貴公俊(貴乃花
部屋)は読める方がいるのでは。あくあ、
たかよしとしでテレビの大相撲中継に登場
している。貴公俊と再十両の貴源治は双子で
ある。敏夷東(玉ノ井部屋元栃東(子))は
さといあずま、迅風(尾車部屋元琴風)は
ときかぜと読む。大和海(山響部屋元巌雄)
は難読というより、読み方の問題である。
おおやまとうみと読む。
【1文字四股名】
幕内には勢、輝という1文字四股名の力士が
いる。幕下以下はどうか。
彩 葵 天(あまね) 錣山(元寺尾)部屋
漣(さざなみ) 頂  伊勢ノ海(元北勝鬨)
部屋
暁 櫻  高田川(元安芸乃島)部屋
鋼 睦(むつみ)  井筒(元逆鉾)部屋
魁  芝田山(元大乃国)部屋
美(ちゅら)難読四股名で登場
錣山(元寺尾)部屋は3人いる。井筒(元
逆鉾)部屋は数少ない弟子の中で2人もいる。
なお、芝、表などの本名力士は入れなかった。
1705219六日目幕下 650彩
<彩>
【下の本名が四股名】
北勝富士の前名は大輝であった。大輝は北勝
富士の本名の下の名前である。こうしたケー
スが幕下以下にけっこう見られる。
虎太郎 星飛(せいと)  藤島(元武双山)部屋
羅王 海波(みなみ)  立浪(元旭豊)部屋
爆羅騎 黎大(れおん) 式秀(元北桜)部屋
力斗  時津風(元時津海)部屋
隆貴  陸奥(元霧島)部屋
竜虎(りゅうこう)  尾上(元濱ノ嶋)部屋
勇磨  阿武松(元益荒雄)部屋
聖冴(せいご)  錣山(元寺尾)部屋
羅王と爆羅騎は、部屋は異なるが兄弟である。
170718十日目幕下以下 443虎太郎
<虎太郎>

【昔の名前で出ています】
錦木のように伊勢ノ海(元北勝鬨)部屋は
伝統的な四股名を名のる傾向がある。幕下
以下ではどうか。頂がいる。頂は江戸時代の
四股名である。文政から天保にかけて活躍
した伊勢ノ海部屋の力士である。明治にも
頂はいるが、こちらは高砂部屋の力士である。
同じく伊勢ノ海部屋にはもう一人有明がいる。
有明の名前は明治から大正の初めに活躍した
最高位小結の伊勢ノ海部屋の力士である。
有明はもう一人いるが、こちらは錦島部屋
出身である。鳴滝は江戸期複数いるが、伊勢
ノ海部屋出身の力士は見いだせなかった。
境川(元両国=小林山)部屋に對馬洋がいる。
こちらは大正時代に活躍した出羽海部屋の
力士名であり、最高位は大関であった。なか
なかビッグな四股名を受け継いだものである。
大空は江戸期に4人いる。しかし峰崎(元
三杉磯)部屋の大空は本名なのである。かつ
ていた本名力士丸山のようなものである。
170722十四日目十両幕下以下 184寺尾
<寺尾>

師匠の名を名乗っているのが、錣山(元寺尾)
部屋の寺尾である。寺尾にこめられた思いは
以下をクリックしてお読みいただきたい。

寺尾はその思いを受けて早く関取になって
いただきたい。
【番外】
追手風部屋は大翔○となる四股名が多い。
ところがこの中に「大翔」という力士がいる。
もう少し何とかならなかったのかな、と思わ
ずにはいられなかった。
以上、現役幕下以下の四股名あれこれでした。

1日中雨の日曜日です。
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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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