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殊勲賞の中身4【昭和29年初~30年秋】

前回の昨年の11月22日以来の再スタートです。
このテーマは必ずしも関心度が高くないの
ですが、ある方が注目しているので時間を
かけて現代に近づくようベストを尽くして
みます。
殊勲A

昭和29年初場所、大関吉葉山が念願の初優勝
を成し遂げた。千秋楽は1敗横綱鏡里との
優勝をかけた一番をモノにした。鏡里は13勝
2敗に終わった。その鏡里に土をつけた若ノ
花が初の殊勲賞を受賞した。翌場所の春場所、
大関三根山が12勝3敗で優勝した。三根山に
勝った國登が殊勲賞に輝いた。若ノ花も三根
山を倒しているが、10勝5敗の横綱千代の山
に勝っている差か、受賞はならなかった。
若乃花ブロマイド
<若ノ花のブロマイド>

夏場所、2横綱、1大関に勝った松登が殊勲
賞を受賞した。横綱、大関に不成績者はいな
い。しかし、14勝1敗で優勝した大関栃錦に
勝ったのは、朝潮である。ただし、横綱戦の
勝利がなかったせいか、殊勲賞は逃している。
秋場所、3横綱1大関を倒した若ノ花が再び
受賞した。ただ、横綱東富士は途中休場し、
大関三根山は負け越している。それに対し、
14勝1敗で優勝した大関栃錦に唯一の黒星を
つけた宮錦のほうが、現代なら殊勲度は高い。
栃錦は連続優勝で横綱に昇進した。
朝潮 
<朝潮のブロマイド>

昭和30年初場所、優勝千代の山をはじめ、
3横綱に勝利した朝潮が殊勲賞を受賞した。
ほかに候補はいなかった。琴ヶ濱・双ツ龍も
優勝千代の山に勝っているが、惜しくも負け
越している。春場所、殊勲度は、大内山・
朝潮ともに優勝千代の山に勝った点では差は
ない。ただ、大内山は千秋楽千代の山に勝っ
て優勝決定戦に持ち込んだインパクトが強か
った。これが決定打になった。
夏場所、優勝した栃錦に唯一の黒星をつけた
時津山が文句なしの受賞。ただ、松登も横綱・
大関を倒したが、全般的に横綱・大関の成績
が悪すぎた。秋場所、優勝した鏡里に唯一の
黒星をつけた玉ノ海のほうが、現代なら殊勲
度は高い。実際に殊勲賞を手にしたのは、
2横綱・1大関を倒した松登が受賞した。
松登はこの後若ノ花とともに大関に昇進した。
松登・
<松登のブロマイド>

殊勲賞受賞者が優勝者を倒していなく、ほか
が優勝者を倒したケースは、昭和29年初場所
から昭30年秋場所まででは3例あった。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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