3日目、幕下の取組は1敗同士の対戦が目立った。
当然4日目はその裏返しで1勝同士の取組が大部分
を占めた。なぜ、こうも極端になったのか。幕下の
取組といえどもバランスがあったほうがいい。
先場所優勝した大の里だが、平戸海には敗れている。
それも平戸海の出足は素晴らしく、大の里は何もで
きずに土俵を割った。今場所はどう展開したのか。
立ち合い一瞬の変化で平戸海が勝った。周囲の観
客複数からため息が出た。力と力の激突を期待して
いたらあっさり勝負がつくことへの落胆の表れであ
る。
変化する力士を非難する声はあるが、あっさりくう
力士の非難は少ない。これは実におかしな話で変化
に対応できない力士もどうかしている。やるほうよ
りもくうほうが悪い。上目づかいに下から上に立っ
て、相手の重心をおこすようにあたれば下には落ち
ないのである。くわなければ誰も変化しなくなる。
変化に対応できる立ち合いをしない限り、土俵の充
実はない。
貴景勝は一時苦手だった翔猿と対戦した。だが、押
し切れない貴景勝に勝ち目はなかった。最後翔猿に
送り投げで敗れた。3敗となった貴景勝は重症であ
る。角番をのりきれるとは思えない流れである。
貴景勝、豊昇龍と大関が連敗するなかで琴櫻対若元
春戦を迎えた。初日は、3大関が全敗した。その二
の舞かと思われたが、琴櫻は若元春を寄せつけず、
圧勝した。
照ノ富士の強さは続き、御嶽海をまったく問題にし
なかった。なお、照ノ富士の対戦相手は西小結から
半枚下がって順番にくだっている。熱海富士は同部
屋で対戦しない。高安休場のため、さらに半枚さが
り明日5日目は豪ノ山と対戦する。